GIII東京新聞杯(東京・芝1600m)が2月3日に行なわれる。

 GI安田記念(東京・芝1600m)と同じ舞台ということもあって、例年、活気あふれる明け4歳馬や上がり馬がこぞって参戦してくる。そして今年も、タワーオブロンドン(牡4歳)、インディチャンプ(牡4歳)、レイエンダ(牡4歳)など、古馬になって本格化しそうな素質ある明け4歳馬たちが人気の中心になりそうだ。

 実際、そうした明け4歳馬たちは、このレースで猛威をふるっている。たとえばここ2年は、ともに明け4歳馬たちが1〜3着までを独占しているのだ。しかも今年は「明け4歳馬が強い」と評判ゆえ、この傾向にますます拍車がかかりそうな雰囲気にある。

 とはいえ、人気どおりには決まらないのが、このレースの特徴でもある。過去10年で1番人気の勝利はなく、3連単はすべて万馬券となっている。

“大荒れ”となるケースも多く、2009年には5番人気のアブソリュートが1着、15番人気のキャプテンベガが2着、9番人気のスマイルジャックが3着に入って、3連単は88万8960円の高額配当となった。

 さらに、2016年も5番人気のスマートレイアーが勝利し、2着に6番人気のエキストラエンド、3着に11番人気のマイネルアウラートが突っ込んできて、3連単の配当は35万円超えとなった。

 これらの結果から、東京新聞杯は波乱の起きやすいレースとも言える。ならば、今年も荒れることを想定し、過去10年の戦績をヒントにして、今回のレースで激走が期待できる”穴馬”を探してみたい。

 まずは先述したように、過去2年で驚異的な強さを見せている明け4歳馬を狙ってみたい。人気馬に限らず、一昨年はプロディガルサン、昨年はサトノアレスと、いずれも5番人気の伏兵が2着に入っており、そうした人気薄に狙いを絞るのも悪くないだろう。

 また、明け4歳馬で好走した面々を見てみると、重賞かオープン特別の勝利経験がある馬が多い。昨年、一昨年の1〜3着馬は、すべてそれに当てはまる。

 ということで、今年の明け4歳馬で面白いのは、ジャンダルム(牡4歳)である。

 同馬は、2歳時にGIIデイリー杯2歳S(京都・芝1600m)を制覇。その後も、GIホープフルS(中山・芝2000m)で2着、GII弥生賞(中山・芝2000m)で3着と、重賞での好走歴がある。

 ただ、春のクラシックでは振るわず、秋になっても古馬混合の重賞戦線で凡走を繰り返した。とくに前走のGIマイルCS(2018年11月18日/京都・芝1600m)では16着と大敗を喫してしまった。

 こうした現状ではさすがに人気は望めないが、今回はそのマイルCS以来の休み明け。休養中にリフレッシュして、体勢を立て直している可能性は十分にある。一時はクラシック候補にも挙がった素質馬の復活に期待したい。

 続いて狙ってみたいのが、上がり馬。なかでも、穴馬としてピックアップするならば、1600万下を勝ったあと、重賞で惜敗して”足踏み”した印象のある馬だ。事実、過去にもそういう馬が波乱を起こしている。

 いい例となるのが、2016年に11番人気で3着入線を果たしたマイネルアウラートだ。同馬は1000万下、1600万下と連勝したあと、GII阪神カップ(阪神・芝1400m)に挑んで9着と敗退。その結果、東京新聞杯でも低評価にとどまったが、レースでは下馬評を見事に覆(くつがえ)した。

 また、2012年に7番人気で3着に入ったヒットジャポット、2013年に5番人気で2着となったダイワマッジョーレも、これに近いタイプだ。前者は1600万下を勝ったあと、GIII鳴尾記念(阪神・芝1800m)で5着、続くオープン特別で3着。後者は1600万下を勝ち上がって以降、GII金鯱賞(中京・芝2000m)で2着、GIII中山金杯(中山・芝2000m)で5着だった。

 ともに善戦と言える結果を残していたものの、勝つまでには至らず、重賞では一枚足りないと見られたのか、東京新聞杯では上位人気を争うことはなかった。

 ひとつ加えると、マイネルアウラートも含めて、これら3頭はオープン入り後のレースで敗れたとはいえ、すべて僅差だった。マイネルアウラートの阪神C9着も、勝ち馬とはコンマ6秒差と着順ほど負けてはいなかった。

 こうした例から、1600万下を勝ったあと、重賞で惜敗して人気を落としそうな馬が狙い目だ。今年なら、レッドオルガ(牝5歳)である。

 同馬は、2走前に1600万下の紅葉S(2018年10月28日/東京・芝1600m)を勝ったあと、GIIIターコイズS(12月15日/中山・芝1600m)に出走。6着という結果に終わった。

 その分、今回も伏兵の域を出ないが、重賞初挑戦の前走でも、勝ち馬とはわずかコンマ3秒差。すでに重賞でも勝ち負けできる力を秘めており、得意の東京コースに替わる今回、一発があってもおかしくない。

 最後に注目したいのは、人気落ちのGI馬である。

 2014年に8番人気で勝利したホエールキャプチャ、翌2015年に9番人気で2着に入ったアルフレード、そして昨年5番人気で2着となったサトノアレスは皆、かつてのGI馬である。それぞれ、近走で振るわなかったり、伸び盛りの馬に人気を譲ったりして、評価を下げていたが、この舞台であらためて地力の高さを示した。

 その観点から出走予定馬を見渡すと、メンバー唯一のGI馬であり、昨年も2着となったサトノアレス(牡5歳)に目が止まる。


昨年2着のサトノアレスが再び波乱を演出するか

 同馬は、2歳GIの朝日杯フューチュリティS(阪神・芝1600m)の勝ち馬で、昨年は東京新聞杯のあとも、GII京王杯スプリングC(2018年5月12日/東京・芝1400m)で3着、続く安田記念(6月3日)でも4着と健闘してみせた。

 しかし、その後休養に入って、およそ6カ月半ぶりに臨んだ前走の阪神C(12月22日)で15着と大敗。そのレースぶりから、今回は人気が急落しそうだが、地力の高さは昨年の結果からも証明されている。加えて、人気薄のGI馬が侮れないデータを踏まえれば、2年連続で波乱を起こしても不思議ではない。 春のGIにもつながる東京新聞杯。上位人気が見込まれる話題の明け4歳馬たちにも注目だが、思わぬ伏兵が激走を見せる可能性も大いにある。ここに挙げた3頭の中に、そんな存在がいることを期待したい。