後半15分から途中出場したDF塩谷司

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[1.28 アジア杯準決勝 日本3-0イラン アルアイン]

 緊急投入にも慌てなかった。後半13分の接触プレーでMF遠藤航が負傷するアクシデントに見舞われた日本代表はすぐさまDF塩谷司(アルアイン)をベンチに呼んだ。担架で運び出される遠藤に代わり、普段からプレーする“ホーム”のピッチを踏んだ。

「AFCのレギュレーションでアップは3人ずつしかできなくて、後半が始まって10分ぐらい体を動かして、入れ替わったところだった。ちょっとアップ不足だったけど、どうにかなるだろうと」

 塩谷が投入されたときのスコアは1-0だったが、その3分後にPKを獲得し、追加点が生まれた。「すぐ2-0になって、気持ちが少し楽になった。難しいタイミングだったけど、2-0になってやることがハッキリした」。球際ではイランのフィジカルにも負けず、中盤の守備強化に一役買った。絶妙なサイドチェンジを見せるなど攻撃にも顔を出した。

 左太腿裏を負傷した遠藤は決勝を欠場する見通し。MF青山敏弘に続くボランチの離脱となれば、決勝はMF柴崎岳と塩谷のコンビが濃厚だ。本人は「どうなるか分からない。監督がスタートに選んでくれるなら最善の準備をしたい」と慎重だが、UAEで開催されているアジアカップにはだれよりも特別な思いがある。

 イラン戦が行われたハッザーア・ビン・ザーイド・スタジアムがアルアインの本拠地なら、決勝の舞台となるアブダビのザイードスポーツシティは昨年12月22日にクラブW杯決勝が行われたスタジアムだ。「カップ戦で2回ぐらい」と普段のリーグ戦ではあまりプレーすることはないそうだが、塩谷にとってはレアル・マドリー相手にゴールを決めた地でもある。

「素晴らしいスタジアムだし、アジアカップの決勝の舞台に来ることはなかなかない。厳しくやる中で自分自身、楽しめたら」。決勝の相手はUAEかカタール。準決勝のもう1試合は明日29日に行われるが、塩谷の願いは当然、UAEとのファイナルだ。「(UAE代表に)チームメイトもいるし、明日は彼らを応援したい」。最高の舞台が整うことに期待している。

(取材・文 西山紘平)