森保一監督(撮影:佐野美樹/PICSPORT)

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24日、日本とベトナムの試合にはたくさんの韓国人記者も取材にやって来た。試合後、韓国のニュースエージェンシー「NEWS1」のキム・ドンヨン氏はこの大会で初めて見た日本代表に驚いた様子だった。

「今日の試合の日本代表を一言で表現するとしたら『失望』だ。なぜなら私は2018年ロシアワールドカップで日本は素晴らしいチームを作ったと思ったからだ」

「私が思うに、日本の特長はショートパスと動きの連動性だ。ところが今日の試合はバックパスからのロングボールと、まるで日本のスタイルとは違うサッカーだった。日本のインテリジェントに溢れる攻撃は影を潜め、ゴールはPKから奪った1点だけだった」

「両サイドバックの長友佑都と酒井宏樹はともにヨーロッパでプレーしていて、アジアのトップクラスの選手だと思う。だが彼らは守りばかりで攻めになかなか出なかった。なぜ森保一監督がそんなに守備的なスタイルを取ったのかがわからない。とにかく、今日の試合は『失望』の一言だ」

キム氏はそう嘆くと、韓国代表チームについても語り出した。

「だが、今の韓国もたくさんの負傷者を抱えていて、苦しいのは日本と変わらない。カタールにも苦戦しそうだ」

「韓国はパス回しばかりでなかなかシュートまで行けない。まるでちょっと前の日本のようだ。元々、日本と韓国のサッカーのスタイルは違っていたはずだ」

「日本は中盤に素晴らしい選手が揃っているもののFWが弱いというのがこれまでの歴史だったと思う。逆に韓国はFWにいい選手がいるけれども中盤が弱かった。ところが今は両方の国が同じようなサッカーをしているというのが私の意見だ。ただ、両サイドバックは日本のほうがいいと思うけれど」

自国についても厳しい意見を言ったところで、キム氏の帰る時間になった。最後にキム氏は微笑みながら質問してきた。

「ところで、ベトナムの韓国人監督についてはどう思った?」

【文:森雅史/日本蹴球合同会社、撮影:佐野美樹/PICSPORT】