DF冨安健洋(シントトロイデン)

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 20歳77日でのアジアカップ初ゴールは日本代表史上最年少の大記録。しかし、DF冨安健洋(シントトロイデン)に浮ついた様子は欠片もない。「得点を取ることは大会前にイメージしていなかったけど、まだ大会は終わっていない。一つ一つ勝っていかないといけない中で、優勝して終えてから成長を感じられれば」と淡々と述べた。

 決勝トーナメント1回戦・サウジアラビア戦で試合を決めたのは、昨年10月に弱冠19歳でA代表初出場を飾った若武者の一発だった。前半20分の左CK、相手の守備網が不慣れな陣形となっているのを見逃さず、華麗にマークを外して先制ヘッド。これが両チーム唯一の得点となり、準々決勝進出に導いた。

 ただ、試合後の取材エリアに現れた冨安はすでに次の試合を見据え、「まだ優勝していないし、何も勝ち得ていない」とキッパリ答えた。この日も、報道陣からあらためて得点の感慨を問われていたが、そんな姿勢は崩さず。翌日に迫る準々決勝のベトナム戦に向けて、謙虚に意気込みを示した。

「頑張るチームだし、若くてがむしゃらにやってくるので、球際などベースの部分で負けないように。そこで後手を踏むと相手のゲームになる。ベトナムがどれだけ守備に重きを置いてくるのか、やってみないとわからないけど、ボールを持つ時間帯を長くしたい」。

 5-4-1の布陣が予想される相手攻撃陣は敏捷性を持ち味とするが、188cmの冨安は「ベルギーリーグでも小さくて俊敏なサイドアタッカーがいて、1対1の場面が結構あるので経験がないわけじゃない」と苦手にせず。「自分の間合いに持ち込むことが大事」と普段どおりの対応を強調した。

 ここまで全4試合に出場しており、さらに中2日での一戦となるが、「リカバリーはできているし、いい準備はできている」と問題なし。2試合連続の得点に期待がかかる中、「前の試合で点を取った僕にマークが集中してきたら他の人が空く。もちろん狙いにはいくけど、誰かが取れれば良い」と落ち着いた様子で意気込んだ。

(取材・文 竹内達也)