報道陣に対応する日本代表DF吉田麻也(サウサンプトン)

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 激しい身体のぶつけ合いを美徳とするイングランドとは異なり、接触プレーには厳しく笛が吹かれるアジアでの戦い。日本代表DF吉田麻也(サウサンプトン)にとって、この価値観の違いは「アジアのサッカーの課題」だという。ただ、代表選手であり続ける限りはその場所で戦わなければならないのも事実。「より繊細にやらないといけない」と適応力でも違いを見せつける構えだ。

 決勝トーナメント1回戦のサウジアラビア戦(◯1-0)では細かい接触でファウルを取られ、相手セットプレーのピンチを招く場面が散見された日本代表。自身はあまり苦労を表に出さなかった吉田だが、「インテンシティーの違いは意識しないといけない」と述べ、その上で「アピールしながらもプレーを続けたことが素晴らしかった」と前向きに振り返る。

 このような傾向は今後も続くとみられ、さらに準々決勝以降はビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が採用されるため、よりデリケートな対応を強いられる可能性もある。だが、吉田は「繊細に対応しないといけないことが、より明確になって良い」と前向き。ロシアW杯では何事もなく守り続けた経験も生かし、落ち着いて次の試合に臨んでいく。

 試合を2日後に控えた22日には、大会スタッフ同席の下、レクチャーのミーティングが開かれたという。VARを採用する試合では、副審がオフサイド判定を遅らせるルールとなっており、「旗を上げたらプレーを止めるのが体に染み付いている。頭の切り替えは難しい」と素直に認める一方、「意識的にプレーを続けて、レフェリーの判断を待つことが大事」と注意点は完璧に頭に入っているようだ。

 対戦するベトナムの情報は徐々に入れているといい、5バックで守りを固めてくることも予想される中、「先制点を奪われず、リードする展開を作れれば」とゲームプランは明白だ。体格差では日本が優位。「セットプレーがチャンスになる。冨安が決めたので、僕も決められたら」と笑顔で述べ、同じ東南アジアのタイ相手に決めた2017年3月28日以来のA代表での得点も予告した。

(取材・文 竹内達也)