公式会見に出席する森保一監督とMF柴崎岳

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 日本代表は23日、UAEのドバイ市内で練習を行い、24日のアジアカップ準々決勝・ベトナム戦に向けて最終調整した。練習前には試合会場のアルマクトゥームスタジアムで公式会見が行われ、森保一監督とMF柴崎岳(ヘタフェ)が出席した。

●森保一監督

「サウジアラビア戦から中2日ということでスケジュール的には厳しいが、選手にはしっかりと心身ともに回復し、明日のベトナム戦に向けていい準備をしてもらいたい。チームとしてもいい準備ができてきていると思う」

―いろんなメディアで日本は優勝候補の一つとなっているが、明日の試合もそれは変わらないか。

「我々はこのアジアカップに優勝を目指して臨んでいる。しかし、チームとしてはまだまだ成長していかなければならない。経験値の浅い選手もいる中で一戦一戦、目の前の試合に勝つために最善の準備をし、一戦一戦学びながら次の試合に向かうということをやっている。明日の試合も厳しい試合、難しい試合になることを覚悟して、チームとしてチャレンジャー精神を持つことが必要だし、これまで我々が出してきた結果に自信を持って臨めればと思っている」

―次の試合からVARが導入されるが。

「VARがあってもなくても我々がやることに変わりはないかなと思っている。選手にはフェアプレー精神を持って試合に臨み、プレーしようということを話しているし、試合の中でVARで再確認しなければいけない局面は出てくるかもしれないが、そこはルールに従って我々はやるべきことをやり続けることに集中してやっていきたいと思っている」

―中2日だが、スタメンを大幅に入れ替える考えもあるのか。

「スタメンのことについてはなかなかお答えできないので、みなさんの予想でということでお願いします。ベトナムは中3日、我々は中2日ということで、日程的に見るとリカバリーの時間は少ないが、大会のレギュレーションで決まっていること。与えられた環境の中でチームとして少しでもリフレッシュ、回復させて、いい状態で明日の試合に臨めればと思っている。限られた時間の中でミーティング、練習を通して最善の準備をし、勝利を目指して明日の試合を戦いたい」

―海外でプレーする選手も増えて、試合中の判定に苛立つこともあるが、どうアプローチしているか。

「試合中に自分たちが納得できないような判定があるというのは起こり得ることだし、日常生活の中でもプランしていたことがうまくいかず、苛立つようなこともあると思う。すべて現実を受け止めて、その現実の中で最善のことをやっていくということ。試合中に関してはジャッジの部分も含めて心を乱されそうな状況があるとは思うが、まず続けてやることが大切ではないかということは選手に話している。直近のサウジアラビア戦はまさに選手たちが継続力と対応力、修正力を発揮してくれた良い試合だった。試合内容は相手に押し込まれるシーンが多かったが、そういう中で苛立つことなく、割り切ってまずはいい守備をして攻撃に移っていく。選手が対応力を持って集中を切らすことなくプレーを続けてくれたことが勝利につながったと思う。選手たちは続けてやるということ、何が起きてもチームとしてつながりを持って、試合が終わるまでチーム一丸となって戦い抜くことをやってくれていると思う。私がどういう声がけをしているかということで言えば、先ほど話したように、いろいろ心を乱されるようなことはあると思うけど、現実を受け止めて次、最善のこと、最良のことをみんなでやっていこうと話している」

―去年の夏にアジア大会でベトナムに敗れているが、今までと違う心境はあるか。

「特に私の中でベトナムと対戦するにあたって心境の変化はない。すでにウズベキスタンともそういう形でやっているし、いつも考えているとおり、目の前の一戦に向けて最大限の力を発揮できるように最善の準備をするということを考えている。ベトナムのチームに関してはパク監督がアンダー世代から代表を見て、A代表にも選手をつなげていて、いいチームづくりをされているなと思っている」

―半年前の対戦ではベトナムが1-0で勝っているが、プレッシャーはあるか。

「同じ質問じゃないんですか(苦笑)。先ほども言ったが、パク監督が非常にいいチームづくりをされていると思う。その前には三浦俊也さんがいい仕事をされて、ベトナムのレベルアップをされた。今はパク監督とコーチングスタッフがアンダーカテゴリーからベトナムのサッカーをレベルアップさせ、国際試合でも結果を出している。明日の試合も難しい試合になると覚悟しているし、これまでの4試合もすべて厳しい試合ばかりだった。これまで同様、明日の試合も厳しい試合になることを覚悟して、相手に敬意を払って、自分たちが最大限の力を発揮し、勝利を目指したい」

●MF柴崎岳(ヘタフェ)

「チームとしてだれが出てもいい準備ができていると思う。次のラウンドに進むためにも準々決勝のベトナム戦が重要になると考えているので、いつものように最善の準備を尽くして、ベストのプレーを見せて勝利を目指したい」

―日本は4戦4勝だが、日本が想定していたような戦いを見せられていないのではないか。

「勝利という結果が非常に重要だと思っているし、僕らは内容も常に追求しながら1試合1試合改善して、それぞれの試合で勝つためにさまざまな戦術を取ることもいとわない。それがこれまで結果として出ているのは間違いないと思うし、チームとしてまだまだ未完成な部分があるのは我々も重々承知している。この大会が進むにつれていろんな意味で成長しながら、最後にトロフィーを勝ち取ることができれば日本にとって一番いいかなと思う」

―ベトナムは近年力を付けているが、チームとして個人として心がけることは。

「ビデオも見たが、非常に力のあるチームだと理解している。ここまで上がってきているのでそれぐらいの力がある。チームとしては彼らのような若いチーム、勢いのあるチームに対し、同等か、それ以上にハードワークする気持ちを持たないといけない。それに加えて日本の良さであるパスワーク、技術の部分でも上回ることが必要で、個人としてはその中心を担っていきたいし、それを周りの選手にも伝えることができればいいかなと思っている」

―長谷部選手が代表から引退して初めての国際舞台だが、今、考えていることは。

「あまりそういった考えはなかったが、そうですね。彼だけではなく、経験のある選手たちが現場を去ったり、この大会に選ばれていなかったりして、経験の浅い、若い選手が起用されていることからも、日本代表が次のステップに進んでいかないといけないと自負しているし、その中でまだまだ僕はベテランにも若手にも属さない選手かなと。その世代間をつなぐ役割としても僕の立ち位置はそういうところにあるかなと思っている。さまざまな形のリーダー像があると思うが、必要なのは選手一人ひとりの意識だし、それがチーム全体の力を引き上げることにもなると思うので、そこは4年後のW杯を見据えた中で個人が持っていかないといけない意識かなと思う。個人的にはその中で代表に関わっていきたいと思っているし、監督に信頼されるような、もしくは味方から信頼されるようなプレイヤーにこれからなっていきたいと思っている。リーダーという表現が正しいかは分からないが、今はそういうイメージで今の日本代表を見ているし、自分の立ち位置はそんなところにあるのかなと思っている」

―ベトナムの中盤をどう考えているか。注目する選手はいるか。

「背は小さいけど、技術力が高く、アジリティーに優れた選手が配されている印象がある。特定のプレイヤーについては個人的にはそういったイメージはあまり持たないので、イメージとしてはそういったイメージを持っている。サウジアラビアもそうだったが、近年、アジアの中では高い技術を持ちながら中盤から打開してくる選手がどの国にも高いレベルで存在している。僕も同じ中盤の選手としてしっかりマッチアップして主導権を握らないといけないかなと思っている」

(取材・文 西山紘平)