吉田麻也を始めとするディフェンス陣の身体を張った守りが光った森保ジャパン。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 1月21日に行なわれたアジアカップの決勝トーナメント1回戦で、日本代表は、サウジアラビア代表と対戦。20分にコーナーキックから冨安健洋が挙げた虎の子の一点を守り切って、1-0でベスト8へ駒を進めた。

 勝ったのは日本だったが、試合の主導権を握っていたのは、グリーンファルコンズの愛称で知られる中東の精鋭軍団だった。

 70パーセントを超える圧倒的なポゼッション率を維持したサウジアラビアは、序盤から幾度か日本のゴールへと迫ったが、吉田麻也や冨安健洋、長友佑都らの堅守によって決定的な形には持ち込めず。試合後にはファン・マヌエル・ピッツィ監督が、「ボールを支配し、試合も支配した。だが、得点だけができなかった」と吐露したほど、彼らは一方的に押し込みながら勝ち切れなかった。

 ゆえにサウジアラビア・メディアも代表チームの結果を嘆いている。地元紙『Saudi Gazette』は、この試合のサマリー記事内で、次のように記した。
 

「サウジアラビアは1996年に3度目の大陸王者となって以来、23年間も続いた干ばつの時代を終わらせようとしたが、最多4度のアジア王者となった経験を持つサムライブルーの進歩の前にチャンスを活かせなかった代償を払わされた。日本の守備シフトは完璧かつ強固で、我々の単調な攻撃では破ることはできなかった」

 同紙も脱帽したように、個々の身体能力に優れたサウジアラビアに圧倒的に支配されながらも、組織力のある守備で応戦した森保ジャパンは見事であった。追加点を決めきれなかった部分など課題は残るが、強敵を撃破したことは次なる戦いに向けて大きな自信になるはずだ。

 2011年大会以来となるアジア制覇までは残り3勝。次の準々決勝のベトナム戦までは中2日とコンディション面での不安も付きまとうが、日本の勝利を期待したい。

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