(写真)要請後に三菱重工本社前で記者団に答える高橋氏(左から2人目)と寺尾氏(左から3人目)=18日、東京都千代田区

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 日本の朝鮮半島での植民地支配や侵略戦争と直結した日本企業による反人道的な不法行為を受けたとして、韓国大法院(最高裁)が元徴用工や元挺身(ていしん)隊員ら韓国人への賠償を三菱重工業に命じた判決をめぐり、原告側の日本の支援者が18日、同社本社(東京都千代田区)を訪れ、被害者原告の尊厳の回復のための協議を求める要請書を同社の宮永俊一社長あてに提出しました。

 要請書の名義は、勤労挺身隊光州訴訟弁護団の李尚甲(イ・サンガプ)、金正煕(キム・ジョンヒ)両弁護士と、広島徴用工訴訟弁護団の崔鳳泰(チェ・ボンテ)、金世恩(キム・セウン)両弁護士。4氏は原告の代理人です。

 要請書は、勤労挺身隊被害者原告らについては協議の再開、広島徴用工被害者原告らについては協議の設定を要求。日本と韓国の両裁判所が「被害者の個人請求権が残っていると判断している」と指摘し、支払いに応じるなという日本政府の意向に従い、同社が賠償を拒み続けるのは「正義に反し、人道に反する状態」の継続だと厳しく批判しています。

 2月28日を回答期限とし、「誠意ある回答がなされない場合は確定判決に基づき強制執行に及ぶ用意がある」と述べています。

 要請書を渡したのは「名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会」の高橋信、寺尾光身(てるみ)両共同代表。約20年にわたり同社と折衝してきた両氏が体調のすぐれない原告から委任されました。三菱重工の渉外担当課長と課長代理が本社のあるビルの一室で受け取り、両氏の訴えを聞き取りました。要請後、高橋氏は記者団に対し94歳の原告・金中坤(キム・チュンゴン)さんの「解決するまで死ねない」との言葉を伝えたと述べました。

 要請を受けた三菱重工は「日本政府とも連絡を取りつつ、適切に対応する」(広報グループ)と説明しています。