すれ違いなどでは左ハンドルのほうがラク

 道路は左側通行にもかかわらず、右ハンドル車と左ハンドル車が混在して道路を走っている日本。じつはこれは珍しいパターンで、国によってはハンドル位置の異なる車種は走行できないところもあるほどだ。いうまでもなく左側通行の日本で乗るには右ハンドル車のほうがなにかと運転がしやすいのは当然だが、あえて左ハンドル車を乗るメリットを考えてみたい。

1)左側の感覚をつかみやすい

 左側に運転席があるから当然といえば当然だが、狭い道でのすれ違いなどで左側ギリギリに寄せなければならないシチュエーションでは左ハンドル車の方が感覚がつかみやすい。逆に右側に寄せるというシチュエーションはあまりないと思うので、車両を寄せるという点では左ハンドル車の方が優れているとも言えそうだ。

 また、パーキングメーターなどで駐車をする場合、歩道側から乗り降りすることができるというのも安全面で有利と言えるのではないだろうか。

2)対向車から遠い位置に運転席がある

 自分が気を付けていても“ぶつけられる”というリスクをゼロにすることは難しい。だが、左ハンドル車であれば、万が一対向車が居眠り運転などでセンターラインを越えてこちらと衝突してしまうようなことがあっても、運転席が左側にあることで最悪の事態を避けることができる可能性もあるだろう。

 ただ、逆に助手席側のリスクは増えることが考えられるため、基本的に1人乗車がメインのストイックなユーザーだけのメリットと言えるかもしれない。

古くなれば世界的にパーツの供給が安定しているのは左ハンドル

3)地球上では左ハンドル車のほうが多い

 いまさら「左ハンドルの方がステータスがある」なんて子供じみたことは言わないが、現実問題として世界的に見れば左ハンドル車の方がシェアが高い。最近ではそんなこともなくなりつつあるが、一昔前は同じ車種でも右ハンドル車の方のフィーリングに差異があるなんてこともあったのもそういった要因が影響しているのだろう。

 また、長く維持していく面で左ハンドル車のほうがパーツの供給が安定している、もしくはスムースに供給されるという違いも出てきやすい。クラシックカーレベルになったときはその差がより顕著になってきそうな気配だ。