主に漢字2文字で、時代を表す「元号」は、中国でも以前は使われ、中国人にも馴染みがあるのだろう。日本で新元号の発表が4月に行われるのを前に、「どんな元号になるのか?」と興味を持たれている。(イメージ写真提供:123RF)

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 新年を迎えて、いよいよ平成最後の年がスタートした。天皇陛下の譲位に伴う新元号の発表は4月1日に行われることが明らかになったが、これまで中国の古典を引用した元号が用いられてきたことから、中国国内でも日本の新元号に対する関心が高まっている。中国メディア・東方網は9日、「新元号中国のどの古典から引用されるだろうか」とする記事を掲載した。

 記事は、「日本の新しい天皇が5月1日に即位する。新天皇の元号はその前に決定することになっているが、これまで元号はいずれも古代中国の文献から採用されて来た。そのため、今回も従来のやり方が踏襲されるかに大きな注目が集まっている」とした。

 そのうえで、明治以降の元号について、引用された中国の古典文献の部分を紹介している。まず、日本の近代化の道を切り開いた「明治」は、「易経」の中の「聖人南面而聴天下、向明而治」という一文からきているとし、この「明治」の元号はそれ以前に10度も候補に選ばれてきたと説明した。

 続いて、「大正」については、やはり「易経」の第十九卦にある「臨、剛浸而長。話而順、剛中而応、大亨以正、天之道也」という一節から引用したものであると伝えた。さらに、中国の人びとにも印象深い「昭和」は、「尚書・堯典」の「百姓昭明、協和万邦」から取ったものだと紹介している。

 そして最後に、現在の元号である「平成」について、「史記・五帝本紀」内の「父義、母慈、兄友、弟恭、子孝、内平外成」、および、「尚書・虞書・大禹謨」内の「兪!地平天成、六府三事允治、万世永頼、時乃功」の両方から取っており、「内外、天地が平和になる」とう意味を持っていると伝えた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)