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様々な言葉を掘り下げる番組「コトノハ図鑑」(MBS 毎週木 よる0時59分)の新春スペシャルが元旦に放送され、MBSのアナウンサー総勢28人が出演した。女性アナウンサーは全員色鮮やかな晴れ着姿で登場。三重県「伊勢神宮」からのロケ取材と、正月にまつわる「縁起の良い言葉」や、風習・行事などを調査した。

赤福が「おかげ横丁」を整備


正月3が日だけで48万人、年間では880万人が訪れるという伊勢神宮に「縁起の良いコトノハ探し」に行ったのは、「僕は『ちちんぷいぷい(MBS)』の(歴史スポットを巡る)ロケで伊勢神宮は何度も来てますから!」と張り切るMBSの河田直也アナと、「30年前に家族旅行で来た1回きりです...」という西村麻子アナ。まずは、およそ800辰瞭傘茲い望ε垢軒を連ねる「おはらい町」と、その通りの北側に広がり、かつての町並みを再現した約50店舗が立ち並ぶ「おかげ横丁」へ。その「おかげ横丁」の歴史は実は浅く、平成5年に完成したというから意外だ。その整備にあたったのは、伊勢土産の定番赤福餅の「赤福」。自己資金の140億円を投じたという。今では、国内外の観光客で賑わう定番観光スポットになっている。この「赤福」の名前の由来は、※「赤心慶福」。創業当時、京都から来た茶人が餅を褒め称えた時に使った言葉で他人の幸せを願う縁起良い言葉である。

※赤心=赤ん坊のような嘘偽りのない真心
 慶福=相手の幸福に喜びを感じること

ヤギに噛まれた!?不運続きの西村アナ

「私、アナウンサーなのに声がでなくなりまして...。さらにロケ先でヤギに噛まれたんです。ヤギですよ!」と、ニュース・報道を中心に活躍する入社19年目の西村アナ。「2018年はついてなかった」と振り返り、今回のロケ取材、本気で"厄落とし"しようと意気込んでいた。

「おはらい箱」の語源とは?

 現在、一般的に使われている「おはらい箱」の意味は「単純にいらなくなったモノ」。元々は、「箱に札は入れてますが、お祀りする時は(箱から)出して使います。箱は、"お祓いさん(札)"が入っていたモノなので粗末にできない。いらないモノですけど、愛着のあるモノを入れていた箱というのが『おはらい箱』の語源なります」と解説する神宮司庁 広報課の音羽悟さん。

伊勢神宮に無いものとは?

 ほとんどの神社には必ずある「おみくじ」「賽銭箱」「絵馬」。この3つの中に、伊勢神宮には無いものがある。それはどれか分かるだろうか。
正解は「おみくじ」と「賽銭箱」。音羽さんは「伊勢神宮の2000年の歴史の中でおみくじは出したことがありません」。江戸時代、「一生に一度はお伊勢さん」と言われたほど庶民の憧れだった「伊勢神宮」の参拝。やっとの思いで辿り着いた日は"誰にとっても「大吉」"という考えでおみくじはなく、「賽銭箱」については、個人的な願い事をする場所ではないので正宮には「賽銭箱」を置いていないという。

伊勢神宮にある「ハートマーク」

 そして、木の板に願い事を書いて神に捧げる「絵馬」について。神事でも使われる伊勢神宮の「神馬(しんめ)」は、皇室から贈られた特別な馬。かつて、伊勢神宮以外の神社でも朝廷から馬が贈られていたが、時代が進むにつれてそれが困難となり、やがて生きた馬の代わりに「絵に書いた馬」を贈るようになったのが「絵馬」の起源。そのうち、木の板に「馬の絵」ではなく、「願いごと」を書くことが広まったそうだ。伊勢神宮では、馬の体調と天気の良い日の午前中に「神馬」を公開している。さらに、正宮の5分の1の大きさで同じ造りをした建物「御稲御倉(みしねのみくら)」では、ハートのマークにそっくりな「猪の目」を見ることができる。火除け・魔除けなどの縁起の良い意味もあり、2019年の干支は亥なので、「猪の目」は特に見ておきたい。

「凧(たこ)揚げ」は「いか」だった!?

 このほか、年賀状の賀詞違い(漢字2字の「賀正」「迎春」よりも4文字「謹賀新年」「恭賀新年」のほうがより丁寧である)や、おせち料理の語源(桃の節句や端午の節句などと同様、季節の節目に食べられていた)などを説明した。そして、「凧揚げ」の意外な歴史についても解説。
昔「凧揚げ」は、江戸時代まで四角形に長い足がついている様が「イカ」に似ていたため「いかのぼり」と呼ばれていたという。子どもだけでなく大人も夢中になり大流行した「いかのぼり」。あまりにも流行り過ぎたため「いかのぼり」を巡り、あちこちで喧嘩や争いなど問題が絶えなかったため幕府が「いかのぼり禁止法」を発令。ところが、空前の大流行「いかのぼり」を簡単に諦めきれなかった庶民は、禁止令から逃れるために「私たちは『いかのぼり』でなく『タコ揚げをしています』」と言い訳しだしたことがキッカケとなり「凧(たこ)揚げ」になったという。
ちなみに、現在も新潟県三条市では「イカ」という呼び名が定着している。「凧」と書いて「イカ」と読む三条では、毎年6月に「三条凧合戦(いかがっせん)」を開催しているので、「凧揚げ」を懐かしく思った方や、興味を持った方は三条市を訪れてみてはどうだろうか。

「コトノハ図鑑」(MBS 毎週木 よる0時59分放送)は、MBSのアナウンサーが「コトノハ図鑑」の編集者として様々な分野の"言葉(コトノハ)"の世界を取材。「アナウンサーが言葉を学ぶこと」を通して、視聴者にも発見を届ける。"コトノハ"を深く知れば、『人生が少し豊かになる』をコンセプトに知的好奇心をくすぐる番組。