日本代表のFWは誰になるのか。5日の練習試合でも、大迫勇也は試合前に別メニューで調整していた。武藤嘉紀は6日に練習合流したばかり。そのため、北川航也の重要性がますます増している。7日の練習後、北川が意気込みを語った。

「9日の試合に100パーセントの力を出すための準備はできてると思います」

「すべての試合を同じメンバーで固定してやるのはまず難しいと思うので、離脱する選手が出たり、追加で入ってきてくれる選手が来たりとメンバーの入れ替わりもありますけど、一人一人が日本の優勝のために力を出すことがまず大事だと思います」

「このメンバーに選ばれている以上結果が求められていると思うので、その意味ではサコ(大迫)君、武藤君の状態というのもありますけど、自分のやれることをゲームの中で出せればと思いますし、サコ君のプレーをしろと言われても自分には難しいと思うので、自分の強みをゲームの中で出せればと思います」

この日、選手はトルクメニスタンの映像を見たそうだ。北川は「引いてくると思うし、その中でカウンターを狙ってくると思うので、引かれた相手をどうやって崩すかが最大のミッションになると思うし、リスク管理もやらなければいけない」と攻略の難しさを語った。

攻略のために重要だと思っているのは「ワンタッチプレー」「強引にドリブルで仕掛けシュート」。日本代表の特長である「ボールを奪われても奪い返しに行く切り替えの速さ」があれば崩せると断言する。

相手を背負って時間を作るプレーの重要性も理解している。だが、自分の得意な「相手の背後に抜けるプレー」「相手のボランチの位置まで降りて、DFとの間で前を向いてはたいて出て行く」というプレーを封印するつもりはない。

オーストラリアがヨルダンに負け、タイがインドに大敗し、韓国はフィリピンに最少得点で逃げ切ったことからも、大会初戦が難しい試合になるのは明らかだ。そんな厳しい試合で、まだ代表での得点がない北川がここで結果を残せば、北川には自信になるだろうし、日本に勢いが生まれるのは間違いないだろう。

【森雅史/日本蹴球合同会社】