アジアカップを展望したDF長友佑都

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「アジア杯は親善試合とはまったく違うし、別の競技のような感じ。また、W杯とも違った大会」。キリンチャレンジカップを4勝1分で終え、勢いに乗る森保ジャパンだが、自身3度目のアジアカップを控えた日本代表DF長友佑都が語ったのは『アジアを相手にする難しさ』だった。

 来年1月5日に開幕を迎えるアジア杯は長友にとって3度目の大会。2011年は頂点に立った一方、15年はベスト8に終わっており、酸いも甘いも経験してきた。そんな32歳が語ったのは「アジア杯は落とし穴だらけ」という警告。それも世界のトップレベルと対峙するW杯とも別の難しさがあるという。

 W杯では「プライドを強く持ちすぎず、リスペクトしながら戦える」のに対し、アジア杯は「俺たちが一番強いという自信が、過信につながるような精神状態が生まれやすい」と分析。「引いて守ってカウンターで、どこも打倒日本を考えている」相手に対し、足をすくわれる可能性があるという考えだ。

 そこで思い返すのは、今回と同じく世代交代の最中にあった11年のカタール大会。劇的な形での優勝という結果が強調されがちだが、実際はグループリーグ初戦から想定以上の苦戦を強いられており、「予選リーグからギリギリでずっと戦って、1試合1試合を乗り越えて成長していった」と振り返る。

「いい形で優勝できたから良いけど、負けたら壁にぶつかって一気に壊れる可能性があって怖い部分もある。ただ、そこでどういう捉え方をするかが成長の鍵になる。うまくいかないこともあるかもしれないけど、そういう状況も想定して準備していきたい」。成功体験を冷静に受け止め、糧にしていく構えだ。

「成長を感じながら同じことを実現できれば」と先を見据える32歳は、精神的支柱としての役割にも意欲。「どっしりとした選手がいると若い選手が落ち着くのは経験しているし、うまくいかない時に安心感を感じさせる選手、人間でいたい」と述べ、「そこで僕がどうなっていくかも楽しみ」と笑顔で語っていた。

(取材・文 竹内達也)