2018年の中央競馬もいよいよ最終開催を迎える。フィナーレを飾るのは、GIに昇格して2年目となる、2歳馬のもうひとつの「王者決定戦」ホープフルS(12月28日/中山・芝2000m)だ。

 昨年は1番人気のタイムフライヤーが制したが、2、3着に人気薄が入って、3連単は5万円超えの好配当となった。GII時代を含めて過去10年の結果を振り返ってみても、3連単では配当30万円超えが2回、60万超えが1回と、波乱含みのレースとなっている。

 今年は、ここまで2戦2勝のサートゥルナーリア(牡2歳)が人気の中心と目されている。無傷の2連勝という成績のうえ、母は日米オークスを制したシーザリオ。半兄にエピファネイアやリオンディーズといったGIウイナーがいる良血馬ゆえ、当然と言えるかもしれない。

 ただ、日刊スポーツの木南友輔記者は、馬場コンディションに注視して、断然人気のサートゥルナーリアにもやや懐疑的な目を向ける。

「昨年のことで思い出すのは、有馬記念から数日後で馬場が異常に重くなっていたこと。目立った降雨があったわけではないので、おそらくその間に芝丈が伸びたことが一番の原因だと思います。

 今年はサートゥルナーリアが大本命となっていますが、まだ2戦しか経験していませんし、その2戦も好位から抜け出す競馬。重い馬場に加えて、昨年のような追い込み馬向きの展開になったらどうなるかわかりません」

 実際、昨年の勝ち馬タイムフライヤーは、叔父にダートGIで活躍したタイムパラドックスがいるなど、どちらかと言えば、パワー寄りの血統だった。

 そして、今年もそうした傾向が続くと想定し、木南記者は1戦1勝のキングリスティア(牡2歳)を推奨する。



年末の中山の馬場が合いそうなキングリスティア

「父は新種牡馬ベルシャザールということで人気の盲点となりそうですが、その父は重賞に格上げされる前のホープフルSを勝っています。そのときのことでよく覚えているのが、ホープフルSに向かう調整において、ベルシャザールの坂路での追い切りがものすごく迫力があったことです。

 その後、オルフェーヴルが勝った泥んこ馬場の日本ダービーでは3着となって、さらに古馬になると、当時阪神で開催されていたダートのGIジャパンカップダート(※現チャンピオンズカップ)を快勝。タフな展開向きの血統なので、ここでも十分に狙えると思います」

 キングリスティアについては、デイリースポーツの大西修平記者も注目している。

「キャリアこそ浅いですが、初戦の新馬戦(12月16日/阪神・芝2000m)で5馬身差の圧勝。新馬戦としては淀みのないペースで逃げて、直線でも後続を突き放す力強い内容でした。後ろが来れば、その分だけ伸びそうな雰囲気でしたし、直線の坂もまったく気にしていなかったのを見ると、中山への舞台替わりも悪くなさそうです。一度使われた上積みも十分に見込めるでしょう。

 父がダートでも芝でも活躍したベルシャザールで、走法を見てもタフな中山コースの馬場が合っていそうです。同馬を管理する河内洋調教師も『前走よりも行きっぷりがよくなりそう。楽に先行できる形なら』と期待していました。一発の魅力が大いにあると見ています」

 大西記者はもう1頭、2戦1勝のヒルノダカール(牡2歳)の名前も挙げた。

「こちらは、キャリア2戦目の前走・未勝利戦(11月25日/京都・芝2000m)を勝ち上がり。好位から力強く抜け出した勝ちっぷりは鮮やかで、馬体が増えて体つきにも余裕があったことを思えば、まだ上積みが見込めそうです。物見をするなど、子どもっぽいところも残していますが、それだけに集中して走れたときの伸びしろも残しています。

 調教でも追い切るごとに動きに良化が見られます。前走時の1週前追い切りでは、体重の軽い松田大作騎手が騎乗したとはいえ、栗東の坂路で4ハロン51秒3の好時計をマーク。これほど坂路で動ける馬が、直線の急坂を苦にするとも思えず、初の中山コースにも不安はありません。初めてとなる長距離輸送を克服すれば、大駆けがあっても驚けないでしょう」 今年最後のGI。ここに挙げた2頭が遅れてきたサンタクロースとなって、”好配当”をプレゼントしてくれるかもしれない。