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高校1年時に全国制覇。高校2年時は準決勝敗退。歓喜と悔しさを味わった東福岡高校のスタンドオフ・吉村紘は今年、優勝へ燃えている。12月27日に開幕する全国高校ラグビー大会に向けて、吉村中心に取り組んできた新たなスタイルで7度目の全国制覇を目指す。

「東福岡の12番として力不足」悔いが残る前回大会

「まさか・・・」ノーサイドのホイッスルが鳴り響いても、現実を受け入れることが出来なかった。

2018年1月5日。第97回全国高校ラグビー大会の準決勝。優勝候補と目された東福岡と東海大仰星の一戦は14対21で東福岡が敗戦。雨が降りしきる中、仰星ディフェンスの圧力に自慢の展開力を活かしきれなかった東福岡。大会連覇の夢は儚く消えた。

その試合で12番を背負っていたのが、17歳以下日本代表にも選ばれた吉村紘。福岡県出身。鞘ヶ谷ラグビースクールで楕円球に出会うとメキメキと成長し、強豪・東福岡で1年生ながら全国大会のメンバー入り。準決勝の御所実業戦では、後半11分、エース・森勇登(現:明治大)が負傷し、吉村にチャンスが回ってきた。「緊張する暇がありませんでした。そのぐらい夢中でした」。先輩たちをここで引退させるわけにはいかないとがむしゃらにプレーをした。すると後半20分に東福岡がトライを決めて18対24。決めれば1トライで逆転可能となる大事なコンバージョンキックを任された。静まり返る花園。極限まで集中して蹴ったボールは、綺麗な放物線を描きゴールへ吸い込まれた。その4分後、東福岡がトライを決めて25対24で逆転。勝利の立役者となった吉村は「ゴールデンルーキー」として一躍脚光を浴びた。その大会で、チームは東海大仰星との決勝戦を制し日本一に輝く。「先輩に引っ張られての優勝でした。優勝した時の光景は忘れられません」。高校1年ながら、最高の瞬間を味わった。

だからこそ、前回大会の準決勝敗退は忘れられない思い出。「夏合宿も全勝。大会前の仕上がりも良かったので優勝する自信がありました。でも、大会では東福岡の12番として実力不足。悔いが残ることが多いです」。花園では何が起こるかわからないということを改めて思い知らされた大会となった。

「昨年の悔しさは全国大会の優勝でしか晴らせない」

新チームになり、副キャプテンを任された吉村。チームスローガンを『創』に決めた。「例年より身長・体重がない分、今までのスタイルを踏襲しつつ、速さを追求する新しいスタイルを創ってきました」。前年のキャプテン・福井翔大(現:パナソニック)のような怪物は今年のチームにはいない。そして、選抜大会・セブンズなど今シーズンの大会は思うような結果を残せなかった。しかしそれは新たなスタイルを創り上げる過程だったから。「納得するまで話し合わないとプレーをしていても上手くはならないし、チームとしても発展していかないと思っています」。例年以上に監督・コーチ陣と議論を重ねながらチーム作りを行ってきた。今年も能力が高い選手が揃い、チームは確実に進化を遂げて花園に乗り込んでくる。「早く花園で試合がしたいです。優勝したいですね」。優勝した歓喜。負けた悔しさ。両方を知る吉村がチームを日本一へと導く。

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