エフゲニア・メドベージェワ【写真:Getty Images】

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ロシア選手権でシーズン中のプログラム変更、母国で反応続々集まる

 20日に開幕するフィギュアスケートロシア選手権に出場する平昌五輪銀メダリストのエフゲニア・メドベージェワはシーズン中にショートプログラム(SP)のプログラムを変更を決断。ナタリー・コールの「オレンジ・カラード・スカイ」からジャコモ・プッチーニのオペラ「トスカ」となった。女王の決断に対し、早速、母国フィギュア界で反応が続々と集まっている。

 ロシアメディア「sports.ru」によると、14年ソチ五輪でペア、団体で金メダルを獲得したマキシム・トランコフ氏がメドベージェワのプログラム変更についてコメント。決断を支持している。

「そこには何の問題もない。とりわけ、これはシングルスケーティングだし、ペアでもなくアイスダンスでもない。プログラムの変更は難しい。ジェーニャはGPファイナルに出場しなかったので、プログラムを変えて滑り込む時間があった。何らかのリスクがあるとは思わない。何か新しいことを試し続けないといけない。もしかすると、彼女は以前のプログラムで心地悪さを感じていたのだろう。プログラムの変更に何の異常も見ません」

 さらに、今大会のメドベージェワに対する期待を問われると、トランコフ氏は努めて冷静に語り、エールを送っている。

「彼女は主要なスターの一人です。でも女子シングルではとても厳しい競争があり、誰を本命とするか名を挙げられません。大会は始まったばかりです。SPの後、見えてくるでしょう。でも、全般的にジェーニャに以前のレベルに戻って、自信のある滑りを見せてほしい。彼女の幸運を願わなければならない」

五輪5大会連続出場の名手は心機一転期待「ぴったり合うと、良いことしかない」

 同メディアの別の記事では、リトアニア代表としてアイスダンスで92年アルベールビル大会から5大会連続五輪出場したマルガリータ・ドロビアツコ氏もコメント。シーズン途中の変更の難しさに理解を示している。

「もちろん、シーズン途中でプログラムを変えるのは難しい。もしエフゲーニャがこのプログラムが自分のスタイルでないと感じ、緊張させるものなのであれば、古いプログラムを滑るより、変えた方がより楽だ。そうでないと不満足感が滑りに出るし、不機嫌になってしまう」

 こう語った上で「多分、メドベージェワにも類似した何かが起こったのだろう。人が自分自身をより心地良く感じたいと感じたように。もし彼女とこのプログラムがぴったり合うと、良いことしかない」と指摘。今回のプログラム変更が心機一転につながることを期待している。

「(以前、)私がじかにジェーニャを見た時、彼女がショートよりフリーの方がより心地良く滑るように感じられた。多分、今、彼女は自分にとってより慣れた、そしてより心地良いものを見つけたでしょう。これが彼女のためになればいいのですが」

 ブライアン・オーサー氏のもとに師事した今季はGPシリーズから苦戦が続き、ファイナル進出を逃したメドベージェワ。新SPが不振脱出の起爆剤となるか。ロシアで関心が高まっている。(THE ANSWER編集部)