【戸塚啓コラム】アジアカップを控える日本代表は「お正月」をどう過ごすべきか
来年1月のアジアカップに出場する日本代表が、今月30日に流通経済大と練習試合を行なう。26日にスタートする国内合宿の最終日ということもあり、壮行試合と表現するメディアもある。
アジアカップの初戦は1月9日で、一般的なスケジューリングなら1週間前あたりに一度実戦を消化しておきたい。アジアカップの出場各国を見ると、12月31日にカタール対イラン戦、韓国対サウジアラビア戦が、1月2日にはタイ対オマーン戦が組まれている。中国は12月24日にイラクと、28日にはヨルダンとテストマッチを予定する。バーレーンは27日にサウジアラビアと対戦する。
森保一監督が率いる日本は、テストマッチを予定していない。それだけに、30日の練習試合がニュースになるのだろう。
森保監督のスケジュールで注目したいのは、30日の練習試合後だ。ここでチームは一度解散し、1月2日に改めて集合することになっている。
過去の代表はどうだったか。
11年1月のアジアカップに出場したアルベルト・ザッケローニ監督のチームは、28日から31日午前まで国内でトレーニングし、一度解散をして2日夜に再集合した。現地にはグループリーグ初戦の5日前に入った。
ハビエル・アギーレとともに戦った15年は、14年12月29日に集合して15年1月2日午前まで国内でトレーニングを行ない、そのままオーストラリアへ旅立った。グループリーグ初戦の1週間前には、Aリーグのクラブと練習試合を消化した。
アギーレのもとで日本代表コーチを務めた手倉森誠V・ファーレン長崎監督によれば、「国内合宿のところで、一度解散しても良かったのかもしれない」となる。
「サッカー界に元旦に天皇杯決勝を戦う文化があったから、みんなで年越しをするのもありかな、という気はする。ただ、アジアカップは長い大会になるわけだから、選手たちを一度家族のもとへ帰して、自分を支えてくれる人たちの思いに触れて決意を新たにする、強い決意を胸に刻んで現地へ乗り込む、という選択肢があっても良かったかなと思う」
個人的に「ちょっとキツかったかな」というスケジュールを経験して、手倉森監督は16年1月のリオ五輪アジア最終予選へのプランを組み立てた。15年末の石垣島合宿を30日に打ち上げ、16年1月2日に再集合した。
「アジア最終予選へいざ乗り込もうとしたときに、日本国内の熱を感じられるかどうかは、絶対に大事になってくる。そういうマネジメントも大事なんだ。自分たちがこれから何を成し遂げるのかということの大きさを考えたら、一回家族のもとへ帰したかった」との判断は、下馬評を覆してのアジア制覇につながった。
過去の代表チームのスケジュールを、森保監督がどこまで参考にしたのかは分からない。ただ、今回のチームと同じように年末に一度解散をしたザックの日本代表と手倉森監督のU−23日本代表は、ともにアジアの頂点に立っている。
さて、今回はどうなるか。
アジアカップの初戦は1月9日で、一般的なスケジューリングなら1週間前あたりに一度実戦を消化しておきたい。アジアカップの出場各国を見ると、12月31日にカタール対イラン戦、韓国対サウジアラビア戦が、1月2日にはタイ対オマーン戦が組まれている。中国は12月24日にイラクと、28日にはヨルダンとテストマッチを予定する。バーレーンは27日にサウジアラビアと対戦する。
森保監督のスケジュールで注目したいのは、30日の練習試合後だ。ここでチームは一度解散し、1月2日に改めて集合することになっている。
過去の代表はどうだったか。
11年1月のアジアカップに出場したアルベルト・ザッケローニ監督のチームは、28日から31日午前まで国内でトレーニングし、一度解散をして2日夜に再集合した。現地にはグループリーグ初戦の5日前に入った。
ハビエル・アギーレとともに戦った15年は、14年12月29日に集合して15年1月2日午前まで国内でトレーニングを行ない、そのままオーストラリアへ旅立った。グループリーグ初戦の1週間前には、Aリーグのクラブと練習試合を消化した。
アギーレのもとで日本代表コーチを務めた手倉森誠V・ファーレン長崎監督によれば、「国内合宿のところで、一度解散しても良かったのかもしれない」となる。
「サッカー界に元旦に天皇杯決勝を戦う文化があったから、みんなで年越しをするのもありかな、という気はする。ただ、アジアカップは長い大会になるわけだから、選手たちを一度家族のもとへ帰して、自分を支えてくれる人たちの思いに触れて決意を新たにする、強い決意を胸に刻んで現地へ乗り込む、という選択肢があっても良かったかなと思う」
個人的に「ちょっとキツかったかな」というスケジュールを経験して、手倉森監督は16年1月のリオ五輪アジア最終予選へのプランを組み立てた。15年末の石垣島合宿を30日に打ち上げ、16年1月2日に再集合した。
「アジア最終予選へいざ乗り込もうとしたときに、日本国内の熱を感じられるかどうかは、絶対に大事になってくる。そういうマネジメントも大事なんだ。自分たちがこれから何を成し遂げるのかということの大きさを考えたら、一回家族のもとへ帰したかった」との判断は、下馬評を覆してのアジア制覇につながった。
過去の代表チームのスケジュールを、森保監督がどこまで参考にしたのかは分からない。ただ、今回のチームと同じように年末に一度解散をしたザックの日本代表と手倉森監督のU−23日本代表は、ともにアジアの頂点に立っている。
さて、今回はどうなるか。
1968年生まれ。'91年から'98年まで『サッカーダイジェスト』編集部に所属。'98年秋よりフリーに。2000年3月より、日本代表の国際Aマッチを連続して取材している