アイドルユニット「アイドリング!!!」の結成メンバーで(2015年10月卒業)、現在は『めざましテレビ』(フジテレビ系)のリポーターや『競馬予想TV!』(CS・フジテレビONE)のアシスタント(2014年9月〜)をはじめ、『競馬血統研究所』(同前、2015年7月〜)、フジテレビ系列の競馬中継、『サンスポZBAT!競馬』のイメージキャラクターを務めるなど、競馬方面にも活躍の場を広げる横山ルリカさん。

 競馬歴は5年目に。今年はオークス、ダービー特集でもSportivaに登場いただき、ベテランファンも舌を巻くほどの競馬観を披露してもらった。今回は平成最後の有馬記念に向けて、再び話を聞いた。


平成最後の有馬記念を予想してくれた横山ルリカさん

 今年の有馬記念は、例年の有馬記念とはちょっと様子が違いますよね。今年を代表するような強い馬、引退など節目を迎える馬、名バイプレイヤーがいるのに加え、障害から”逆転向”してきたオジュウチョウサン、地方馬のハッピーグリンの登録など、こんなに個性豊かな有馬記念は今後ないんじゃないでしょうか。

 とくにオジュウチョウサンは、この平成の最後に、競馬史に残るような大きな挑戦ですよね。オーナーの決意や意志、勇気は相当なものだと思います。障害で重賞9連勝とものすごい成績を残し、中山大障害に出ていれば普通にぶっちぎりで勝てちゃいそうなのに、そこに向かわず「平地のトップホースたちが集まる有馬記念」に出走するという決断。ファンによる人気投票で3位になったこともすごいと思いますが、武豊騎手というトップ騎手に乗ってもらえることも、「オジュウチョウサン、持っている!」としか言えません。

 通用するかどうは意見の分かれるところですが、挑戦するということ自体は称えられるべきことだと私は思っています。もしかすると相手なりに走れるタイプかもしれないし、父ステイゴールドという観点からは、有馬記念で簡単に無視できる存在ではないのかも?とも思います。

 そして私個人の一番の注目は、デビューから応援してきたサトノダイヤモンドの”ラストラン”です。

 私は12歳から芸能界のお仕事を始め、学業と仕事の両立でいっぱいいっぱいで過ごした青春時代だったので、趣味など何か夢中になれるものがなかったんです。でも、『競馬予想TV!』のアシスタントとなったことがきっかけで競馬と向き合うことになり、今や「人生の趣味」と言えるぐらい月曜日から日曜日まで、競馬のことを考えるくらい夢中になりました。

 私が競馬を見始めた頃はゴールドシップやジェンティルドンナなどが古馬のトップホースとして有名で、すごく強い馬というのは戦歴でわかっていましたが、その馬たちのクラシック時代をリアルタイムで知らないという「寂しさ」も感じていました。そんな中で出会ったのがサトノダイヤモンドでした。


今年の有馬記念が引退レースになるサトノダイヤモンド photo by Ito Yasuo/AFLO

 新馬戦に出る前にネットの記事で、「額の白い部分がダイヤモンドみたいになっている、ものすごい高い馬」がいると知り、どんな馬なんだろうと思い実際に新馬戦を見たら、1頭だけ輝いて見えて走っている姿もケタ違いに美しくて。

 2歳馬って、かわいらしい感じで走るとどこに行っちゃうかわからない危うさもあるんですが、サトノダイヤモンドにはそういうものがまったくありませんでした。優等生でイケメンで凛々しくて。その走る姿に魅了されすっかり心を奪われてしまい、「これからこの馬をずっと追いかけて応援していこう」と決めたんです。今では、返し馬だけでご飯3杯いけるくらいです(笑)。

 2016年のダービーでは、ゴール前の大接戦をマカヒキにハナ差で負けた悔しさと、そのレースを制した川田将雅騎手の男泣きにも感動しました。そして、クラシック三冠最後の菊花賞では「ディープインパクト産駒は菊花賞を勝てない」というジンクスを吹き飛ばす圧勝。それまでも昔の名馬のレースをたくさん見ていたんですが、リアルタイムでデビューから応援してきた馬がGIを勝つ喜びが、こんなにも誇らしく感動するものなのかと震えるくらい痛感しました。まだ知らなかった競馬のすごさをダイヤモンドが教えてくれたんです。凱旋門賞に挑戦したあたりから調子を落としてしまったんですが、この秋の京都大賞典で久々に勝ったときには、家で一緒に中継を見ていた母と大号泣でした(笑)。

 そんなわけで、有馬記念もサトノダイヤモンドが本命です。正直、レイデオロが強いことは十分わかっているんですが、サトノダイヤモンド以外から馬券を買って当たっても、まったくうれしくないのが本音で、自分の人生を変えるくらい競馬を好きにさせてくれた馬なので、他に強い馬がいると判っていても本命にせざるを得ないです。

 もちろん、推し要素がないわけではありません。前走のジャパンCはキセキの作った淀みのないラップで高速決着。しかも、上位に来た馬はみんな前目のインで立ち回っていたのに対して、サトノダイヤモンドはロスもあった中での6着ですから。

 先行馬が有利な傾向はありますが、キセキもこの秋はかなりタフな競馬を続けてきたので目には見えない疲れがあるかもしれないし、コーナーをたくさん回らなければならない中山で、前走と同じような競馬をするのは難しいかもしれないと思っています。

 本音を言えば、ダイヤモンドの背中を良く知るルメール騎手や、京都大賞典の前につきっきりで調教をつけてくれた川田騎手に乗ってほしかったという気持ちはありますが、それはもうしょうがないこと。今回サトノダイヤモンドに騎乗するアブドゥラ騎手は、他の騎手より中山の経験が少ないですが、密かに期待しています(笑)。

 毎年7000頭を越える競走馬がデビューする中で、有馬記念で引退レースを迎えることは、限られた馬にしかできない素晴らしいことだと思います。「本当にお疲れさま! ありがとう」という気持ちで、ラストランを見届けたいと思います。

 対抗はレイデオロ。初めて馬券を買う人にはレイデオロをオススメします。この馬は素直に強いと思いますし、今回はジャパンCを回避して万全の状態で出てくるはずですし、オールカマーから天皇賞の走りは素晴らしく、騎乗するルメール騎手の今年の成績がまさに「ハンパない」(笑)。不安要素が全く見当たりません。

 今年はしっかり休んだ馬が結果を出していて、今までの”王道ローテ”が変わってきてるという印象が強く、そういう意味でも「狙って獲りにきてるな」と思います。これだけ強いレイデオロのことを、穴党の方はどう考えているのか知りたいです。

 ▲以下は、枠順次第になると思います。有馬記念はやはり内枠じゃないと重い印はつけづらいんですが、▲候補としてはキセキ、シュヴァルグラン、モズカッチャンが挙がります。

 カギとなるのはキセキで、どれくらい力を発揮できる状態なのか、どんなペースを作るのか興味深いです。この秋3戦と同じような”キセキらしい”レースをされたら、レイデオロと2頭で決まると思います。

 シュヴァルグランはボウマン騎手で馬券圏内を外したことがなく、有馬記念ではリピーターは注意しないといけないので、4着に入ったジャパンCの消耗度は気になりつつも、外せないですね。

 穴では牝馬のモズカッチャンです。内枠入ったらとにかく要注意です。今年は未勝利ですが香港の国際競走で、リスグラシューやディアドラなど同世代の牝馬たちがレベルの高いパフォーマンスを発揮しているので、その比較からも無視できません。昨年は、やはり牝馬のクイーンズリングが有馬記念で内枠から2着で穴を開けましたし、2500mという距離は気になりますが、非根幹距離(400mでは割り切れない距離)は相性がよさそうな気がします。前走はエリザベス女王杯なので、他の馬よりも疲れていない分、上積みも期待できます。

 あとは……”ミッキー”の2頭もあなどれません。ミッキースワローは”中山巧者”で、5着だったジャパンCでは上がり1位。JCを回避したミッキーロケットは消耗戦に強いタイプなので、(ハードなレースになった)宝塚記念のような形になれば、チャンスが出てきそうかなと。クリンチャーも中山のような力が要る馬場が得意ですし、ブラストワンピースも3歳だし……ってキリがないですね(笑)。 買い目は、ダイヤモンドの”がんばれ馬券”と、レイデオロとの2頭軸での三連複、三連単です。当日は阪神競馬場で中継のお仕事なので、画面から見守りたいと思います。どんな結果でも号泣しちゃいそうですが(笑)。