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今年2月、将棋士の羽生善治竜王と囲碁棋士の井山裕太九段が揃って国民栄誉賞を受賞し話題となった。その影響もあり、昨今、対局ゲームアプリのダウンロード数や、子ども向けの入門書が急増中だ。さらに、囲碁・将棋の世界を題材としたマンガも大人気で「3月のライオン」「ヒカルの碁」などは映画化、アニメ化され囲碁・将棋は密かなブームとなっている。そこで、12月6日(木)の深夜に放送された「コトノハ図鑑」で、「ルールは知らなくても使っている!囲碁・将棋のコトノハ」を調査。今回は、MBS入社1年目の辻沙穂里アナウンサーと、入社4年目の森本尚太アナウンサーが調査を担当。普段何気なく使っている日常の言葉には「囲碁や将棋」の“コトノハ(言葉)”があった。

囲碁から生まれた言葉「駄目」

今回、取材担当する2人はなんと、「全国高校囲碁選手権」で優勝し「囲碁アマチュア六段」の辻アナと、「羽生記念少年少女王将戦」の第3位に入賞し「将棋アマチュア初段」の森本アナ。そんな2人は、囲碁・将棋から生まれた言葉を集めて「プレゼン合戦」をすることに。
囲碁からは「白黒つける」「駄目」「目論み」。将棋からは「捨て駒」「高飛車」「成金」を出してきた。
まずは「白黒つける」は文字通り、囲碁の黒石と白石からきた言葉で「賛成か反対か物事を明確にする」という意味。「駄目」については、「相手よりも多くの陣地をつくったら勝ち」の囲碁で、どちらの陣地にもならない無駄な場所を「駄目」という。「ダメ」とカタカナ表記されることが多いので意外だ。森本アナも「新しい言葉だと思った。歴史があったと知って意表を突きました」と。そして、「目論み」の意味は、対局中に目の数を計算し順序立てることだが、京都学園大学の丸田博之教授は「言葉の意味よりも構成が面白い言葉です」と言う。「普通、外来語が日本の動詞になる時は『ヒットする』『工夫する』など外来語と『する』がくっつくので、本来は『目論する』が正しいのですが、今使われている『トラブる』『ディスる』などと同じ作りです」と解説する。

「捨て駒」は誇りがつまった言葉

そして、将棋の「捨て駒」は「戦いを有利に進めるために相手に取らせる駒・犠牲になる駒」という意味。「ネガティブなイメージがあるかも知れませんが、私は非常に誇りがつまった言葉だと思います!捨て駒になるということは大変名誉なことなんです!」と熱く語った森本アナ。次に「高飛車」とは、「将棋において一番強い駒である飛車を、相手の陣地の近くで使う戦法」のこと。一般的には嫌な奴とか、高圧的な人に対して使うことが多いが、そんなことはない。「強い駒を高い位置で使う、非常にアグレッシブな言葉なのです」と、力説する。最後に出してきた「成金」については、「大した努力もせずにお金を得た」というイメージの強い言葉だが、将棋では相手陣地にはいると、"歩"などの低位の駒が"金将"と同じ階級に変化することがあり、それを「成金」というのだ。つまり、「成金」とは実は「努力の結晶」ということなのだ。

「一目置く」「詰めが甘い」

このほか、亀井希生アナと、辻アナ、森本アナがドラマ形式で囲碁から生まれた言葉の「相手の実力を高く評価すること」を意味する「一目置く」や、序盤に後のことを考えて石の配置を考える「布石を打つ」、将棋由来の言葉の「詰めが甘い」(物事の最後の対処が不適切で台無しにしてしまうこと)などを紹介した。なお、「プレゼン合戦」は引き分けで終わったのだが、「意表を突きました!」と森本アナも言った「駄目」という言葉が囲碁から生まれたと知って驚いたので、「囲碁」がちょっと優勢だったかも!?

「コトノハ図鑑」(MBS 毎週木 よる0時59分放送)は、MBSのアナウンサーが「コトノハ図鑑」の編集者として様々な分野の"言葉(コトノハ)"の世界を取材。「アナウンサーが言葉を学ぶこと」を通して、視聴者にも発見を届ける。"コトノハ"を深く知れば、『人生が少し豊かになる』をコンセプトに知的好奇心をくすぐる番組。