行くならクリスマス・シーズンがおすすめ!冬のフィンランドに行くべき5つの理由
近年人気の旅行先、北欧・フィンランド。冬はその寒さを思うと、怖気づいてしまう人も多いかもしれません。でも、クリスマスのフィンランドには、そんな寒さをはねのけてしまうほどの魅力があるのです。冬のフィンランドがおすすめな理由5つをご紹介します。
(1)ヘルシンキの公式クリスマス・ストリートの美しいイルミネーション
12月に入ると、首都ヘルシンキの街はイルミネーションで彩られます。この時期のフィンランドは、明るくなってくるのが午前9時頃、午後3時すぎにはもう日が沈んでしまいます。北国の深い夜にきらめく光はとても幻想的。特に街の中心部のストックマン・デパートと、公式クリスマス・ストリートであるアレクサンテリン通りのライトアップは思わず足を止めて見とれてしまうほど。マリメッコやイッタラ、アラビアなど、フィンランドのブランド・ショップが連なるエスプラナーディ通りの公園も光に包まれます。
ヘルシンキの老舗デパート、ストックマンのイルミネーション。毎年変わるクリスマス・ウィンドーも名物のひとつ。
アレクサンテリン通りのライトアップは、戦後、街に希望の光をもたらすものとして1949年から始まりました。
(2)かわいいクリスマス・マーケットがあちこちに
ヘルシンキでは、元老院広場で開催されるマーケットが最も歴史が古く、規模も大きいものですが、この時期は街のいたるところでクリスマス・マーケットや、クリスマス限定のポップアップショップに出会えます。(関連記事→まるでおとぎの国のよう!ヘルシンキのクリスマス・マーケットの見どころ5つ)
クリスマスは1年の中で、夏至祭と並ぶ一大イベント。家族や友だちに贈るプレゼントを忙しく探す人、買いものの大きな荷物を抱えて歩く人、街中が華やかな活気に満ちています。
港のマーケット広場で開かれているクリスマス・マーケット。ジャム、毛糸の帽子や靴下など、さまざまなギフトが売られています。
カンピ駅前で開かれているのは、ヨーロッパ各国の物産が手に入るインターナショナルのクリスマス・マーケット。
(3)本場のサンタクロースに会える!
サンタクロースの国として知られるフィンランドでは、クリスマス・マーケットでサンタさんに会える可能性も高いのです。元老院広場で開かれているマーケットでは、毎日サンタクロースがやってきて、記念撮影をすることができますよ。
それ以外でも、マーケット内に「コタ」と呼ばれるフィンランド北部のラップランド式の小屋を見つけたら、もしかしたら中にサンタさんがいるかも!?のぞいてみる価値ありです。
元老院広場へと続く、アレクサンテリン通りのサンタさん。撮影/Jussi Hellsten
ラップランドはサンタクロースの故郷。「コタ」と呼ばれるラップランドの丸い形をした小屋にはサンタさんがいるかも?
(4)スパイシーでおいしいクリスマスの食べもの
ジンジャーやカルダモンなどのスパイスを用いるクリスマスの食べもの。代表的なものに、ワインやりんごジュースをベースとし、スパイスで香りをつけてアーモンドやレーズンを加えいただく「Glögi(グロギ)」という飲みものがあります。
また、他のヨーロッパ諸国でも食べられているジンジャー・クッキーも風物詩。雪のような粉砂糖を振った、星の形をした愛らしいタルトもクリスマスのお菓子です。
街のいたるところで売られている、赤ワインをベースにした「グロギ」は、飲むと体がほっと温まります。ノンアルコールのものも。
手作りのジンジャー・クッキーは、ムーミンのかたち!
パイ生地を星の形に折り、中央にプラムジャムを入れて焼いたクリスマスタルト。
(5)北国ならではの幻想的な雪景色
近年ではヘルシンキの町中でクリスマス前に雪が積もることは少なくなったと聞きますが、北極圏まで行かなくても少し郊外に出ると、美しい雪景色に出会えます。川や湖は凍り、純白の雪景色に赤い壁の家々が点在する風景は、まるで童話の世界のようです。
ヘルシンキから1時間半程度の村、フィスカルスの雪景色。
赤い壁の愛らしい家は、スウェーデンやフィンランドの沿岸部に多く見られる様式です。
イルミネーションの光と甘いスパイスの香りに満ちたクリスマスのフィンランドは、一度は訪れてみたい、美しい魅惑の場所です。
12月のヘルシンキの気温は摂氏0度前後、マイナスになることもありますが、日本よりも湿度が低いので、風が強くなければそれほど厳しい寒さを感じません。北極圏のラップランドに行くのでなければ、あたたかいダウンコートにマフラーと帽子、手袋の装備で乗り切れます。雪用のブーツは、あたたかくて滑りにくいのでおすすめ。足元が冷えやすい人は、靴用のホッカイロを持って行くと辛くありませんよ。ただ、フィンランドでは、クリスマス・イヴとクリスマス当日は家族で祝う日。12月25日のクリスマス当日と、その次の日の26日の2日間は、カレンダー上でも祝日になります。24日のイヴから、お店やレストランなどはお休みになり、町は一転して、静けさに包まれます。場所によっては23日〜26日まで変則的な営業時間になることもあるので、観光で訪れるときはこの数日間だけは気をつけて!
冬の旅の候補地に、ぜひ加えてみてくださいね。
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写真・文 内山さつき