話題作から名作まで、映画ファンから評価が高いおすすめの人気フランス映画15本をご紹介。

アメリ』(2001)

『天才スピヴェット』などのジャン=ピエール・ジュネ監督作。主演はオドレイ・トトゥ。

空想の中で遊ぶことと、こっそり悪戯をするのが得意な主人公・アメリ。そんな主人公がある日不思議な青年に出会い、恋に落ちる。どうすればいいのか分からず悪戯を仕掛けるが……。劇中の衣装やインテリアなど、オシャレな世界観も魅力的。

『タイピスト!』(2012)

レジス・ロワンサル監督の代表作。ロマン・デュリス、デボラ・フランソワ出演。

1950年代フランスでは、タイプライター早打ち大会に勝つことがステータス。そんなフランスを舞台に、タイピング技能だけは優れている田舎出身の主人公が、タイプ早打ち世界大会に挑み奮闘するラブコメディー。1950年代当時のテイストが満載の映像にも惹き込まれる。

『最強のふたり』(2011)

監督は、『セラヴィ!』などのエリック・トレダノと、オリヴィエ・ガナシュがコンビを組む。フランソワ・クリュゼ、オマール・シー出演。

事故で全身麻痺になった富豪と、スラム街出身の黒人青年の二人が織りなす友情物語。時折ブラックジョークも交えた、笑いあり涙ありの作品。物語にはモデルがおり、フィリップのモデルとなったフィリップ・ポッツォ・ディ・ボルゴ氏が、自分の人生や介護人のことについて書いた本「Le second souffle」(第二の呼吸)が原作となっている。

『アデル、ブルーは熱い色』(2013)

アブデラティフ・ケシシュ監督の代表作。アデル・エグザルコプロス、レア・セドゥ出演。

第66回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを受賞。高校生のアデルと、街で偶然すれ違ったブルーの髪の少女エマ。二人は偶然バーで再会したのをきっかけに、やがてお互いを深く求め合うようになり、生々しくも美しい、そして儚い愛の物語が始まる。感情の動きを一つひとつ丁寧に表現し、「愛」とは何かを考えさせられる作品。

『エール!』(2014)

エリック・ラティゴ監督作。ルアンヌ・エメラ、カリン・ヴィアール出演。

自分以外の家族全員が聴覚障害を持つ家庭に生まれた少女が、歌の才能を認められ、音楽学校で行われるオーディションへの参加を勧められる。少女は喜ぶものの、歌声を聴けない家族からは大反対されてしまう。家族の「通訳」でもある少女は悩んだ末に夢を諦める決意をするが……。家族と少女の絆に胸を打たれる作品。

『シェルブールの雨傘』(1963)

『ロシュフォールの恋人たち』などのジャック・ドゥミ監督作品。カトリーヌ・ドヌーヴ出演。

シェルブールという港町に住む17歳の少女ジュヌイエーヴと、恋人の自動車整備工場で働く青年ギイ。愛し合う2人が、戦争をきっかけに離れ離れになるところから物語が展開していく、ミュージカル映画。第17回カンヌ国際映画祭でパルム・ドール受賞。フランスらしい鮮やかな色彩や哀愁漂う音楽に惹き込まれる。

『神様メール』(2015)

『ミスター・ノーバディ』などのジャコ・ヴァン・ドルマル監督作。ピリ・グロワーヌ出演。

神様として、ブリュッセルから日々世界を見守る父をもつ、10歳の娘エア。エアは、人間の運命に縛られずに生きてほしいと思い、父親である神様のパソコンから人々に余命を知らせるメールを送ったら大混乱に。そんな世界を救うべくエアは旅に出る、というちょっと不思議な触れ書きのコメディー作品。

『グッバイ、サマー』(2015)

『エターナル・サンシャイン』などのミシェル・ゴンドリー監督作。アンジュ・ダルジャン、テオフィル・バケ出演。

女の子のようなルックスで悩みが多いダニエルと、目立ちたがりで機械オタクのテオ。タイプは違えど、周りから浮いているという共通点を持った14歳の2人はいつしか仲良くなり、夏休みに小さなログハウスカーを作って旅に出る。監督自身の経験をもとにした、自伝的青春ストーリー。

『ロシュフォールの恋人たち』(1966)

『シェルブールの雨傘』などのジャック・ドゥミ監督作。フランソワーズ・ドルレアック、カトリーヌ・ドヌーヴ出演。

港町ロシュフォールにて、夢を追い恋に焦がれる美人双子姉妹ソランジュとデルフィーヌを中心に展開していく青春恋愛物語。明るいダンスミュージックが中心のミュージカル映画。フランスの大女優カトリーヌ・ドヌーヴが、実姉フランソワーズ・ドルレアックと唯一共演を果たしたことでも話題となった。

『シェフ!〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜』(2012)

ダニエル・コーエン監督作。ジャン・レノ、ミカエル・ユーン出演。

新メニューが思い浮かばず危機に直面する有名シェフが、自称天才料理人のペンキ屋ジャッキーと出会い、衝突を重ねながらも三ツ星を守るべく、新作メニューの制作に挑む。伝統的な料理から斬新な料理まで、こだわりのフランス料理の数々にも注目。

『たかが、世界の終わり』(2017)

『Mommy/マミー』などのグザヴィエ・ドラン監督作。マリオン・コティヤール、レア・セドゥ出演。

第69回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作品。人気劇作家のルイは、死期が近いことを告げるために12年ぶりに帰郷する。しかし久しぶりにの再会に喜ぶ家族を前に、なかなか言い出せない主人公。そんな食事の終盤、兄の激しい言葉を合図に、それぞれが隠していた思わぬ感情がほとばしる……。

『17歳』(2013)

『スイミング・プール』などのフランソワ・オゾン監督作。マリーヌ・ヴァクト出演。

主人公のイザベルは子供ではないが、大人にもなりきれていない17歳。特に大きなきっかけはないのだが、身分を偽り不特定多数の男性と関係をもつ、いわゆる「売春」をするようになる。そんな中で出会ったある初老の男性がベッドの上で亡くなったことをきっかけに、運命が動き出す。

『RAW〜少女のめざめ〜』(2016)

フランス人の女性監督、ジュリア・デュクルノーのデビュー作品。ギャランス・マリリアー出演。

第69回カンヌ国際映画祭の批評家連盟賞受賞作品。厳格なベジタリアンの家庭に育った16歳のジュスティーヌは、大学へ進学し、見知らぬ土地の寮で暮らすことになった。その大学でしごきの一環として、全身に血を浴びせられるなど地獄のような日々を過ごしていると、体に異変を感じるように。その後、とあるきっかけで偶然肉を食べたことで、隠された自分の本性が明らかになっていく。

『大統領の料理人』(2012)

クリスチャン・ヴァンサン監督作。カトリーヌ・フロ出演。

フランソワ・ミッテラン大統領に仕えたフランス大統領官邸(エリゼ宮殿)初の女性専属シェフの実話をもとに製作。男社会の厨房で、厳しくあたられながらも奮闘し、エリゼ宮殿の伝統を覆すような型破りな料理を次々と提案していく。美食の国フランスならではの1本。

『彼は秘密の女ともだち』(2014)

『17歳』などのフランソワ・オゾン監督作。アナイス・ドゥムースティエ、ロマン・デュリス出演作。

親友が亡くなり、悲しみにくれるクレール。残された親友の子供の面倒を見るべく家に向うと、立っていたのは女装をした親友の夫ダヴィッドだった。二人だけの秘密として、クレールはダヴィッドに化粧品やアクセサリー、洋服を選んであげるうちに、自分自身も生き生きとしてくる。しかし、とある事件をきっかけに事態は変わっていく。

まとめ

「芸術的で難しい」そんなイメージが先行しがちなフランス映画ですが、わかりやすいストーリー展開の作品も多数あります。この機会にフランス映画の魅力に触れてみてはいかがでしょうか。

【文/phk】

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