東海テレビはユニークなドラマを作る。この「さくらの親子丼」も筆者は1シリーズも時々見た。しかし、誤解であればいいのだが、なにせ真夜中の11時40分だ、誰がまともに見られるだろうか。キー局でない悲哀なのか、高齢者は寝静まった後だ。録画で見ればいい、だと? テレビドラマを筆者は出来るだけオンエア時間に見る。録画だと微妙な印象が違ってくるのである。

九十九さくら(真矢ミキ)はかつて最愛の息子を殺された。その時の犯人・17歳の高校生の付き添い人だった三谷桃子(名取裕子)と今では仲良しで、ある日挨拶に行くと、曰くある子供たちの逃げ込み寺とも言うべきシェルターの賄い人が辞めて困っているので、今晩と明日の朝だけ料理を作ってくれと頼まれる。

弁護士の川端哲也(柄本時生)と一緒にシェルター≪ハチドリの家≫に向かうと川端がキョロキョロする。つけられているかもしれないからと、警戒しているのだ。虐待親や悪い友人などから逃げてきた子供たちの逃げ込み寺は、(鈴木)という平凡な名前のしもた屋だった。ここで、父親にレイプされて逃げてきた少女や、実の母親のつけた名前は使いたくないと少女マンガの主人公の名前を名乗る少女など、強烈な葛藤が始まる。恐らく、さくらはまたここで親子丼を作り続けることになるのだろう。想像を絶する例ばかりが出てくるが、先進国・日本の病理を描く価値ある連続ドラマである。(放送2018年12月2日23時40分〜)

(黄蘭)