1日放送、日本テレビ「Going! Sports&News」に、横浜FCの三浦知良がVTR出演。その長いキャリアにおいて忘れられない試合について語った。

サッカー界では先日、南米王者を決めるコパ・リベルタドーレス決勝で、一部ファンが相手チームのバスを襲撃し、選手を負傷させて試合が延期となる事件が起きた。試合は南米から遠く離れたスペインで開催されることになっている。

かつてブラジルでプレーした日本サッカー界のレジェンドは、「負けが続くとバスが囲まれてひっくり返そうとされたり、(中継を聴いていた)ラジオを投げちゃう」と当時を振り返った。中には「紙コップにおしっこをして、上から投げてくる」サポーターもいたという。

ブラジル全国選手権でカズが対戦し、「めちゃくちゃ強かった」と記憶に残るのがジーコだ。のちにカズはヴェルディ川崎、ジーコは鹿島アントラーズの一員として、日本でも対戦している。

カズが忘れられない試合として振り返ったのが、そのジーコと対戦したJリーグ元年のチャンピオンシップだ。お互いキャプテンだったが、カズは「コイントスのときはものすごい緊張感」「怖かった。威圧感がすごかった」と明かす。

この試合で、PK判定に激怒したジーコは、ボールにつばをかけて退場となった。ほめられた行為ではないが、勝負にこだわる姿勢を見せることで、勝ち続けることの大切さを植えつけた形だ。

そんなジーコが鹿島に植えつけたのが、カズが「持てと言われても選手は持てない。優勝したりとか、経験して身につけていかないと」と話した勝者のメンタリティーだ。カズは「1、2点入れられても、90分間では勝つと思っている。そういう強いメンタリティーがある」と話した。

また、「それを体感して伝えていく選手」としてカズが名前を挙げたのが、内田篤人だ。10月のアジアチャンピオンズリーグ準決勝でも、終了間際に逆転弾を挙げるなど、アジア制覇に貢献した。

ケガに苦しめられてきた内田について、カズは「長い間ケガをして、今戻ってきて、試合出られないときもある。悔しさみたいなものが伝わってくる。まだまだ上を目指していると思う」と感心する。

プライベートでも交流あるだけに、カズは「外見はソフトな感じがするじゃないですか。でも、すごく男っぽい人ですね。あまのじゃくなところもあるかも」と、ピッチ外での内田の様子も明かした。