中国の人気俳優がDV(ドメスティック・バイオレンス)で逮捕された事件が中国でも報じられ、日中の警察や司法当局の違いが浮き彫りになったようだ。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 中国の人気俳優である蒋勁夫(ジアン・ジンフー)さんが留学中の日本で交際相手の日本人に暴力を振るったとの情報が中国のネット上で大きな話題となるなか、香港フェニックステレビの日本駐在記者・李苕氏は28日、中国版ツイッター・微博で蒋さんが警視庁に逮捕されたことを伝えた。

 4月から日本に留学していた蒋容疑者について、先月から行方が分からなくなっているとの情報が中国のネット上で流れた。その後、交際相手の日本人女性がSNS上にDVを受けた際にできたというあざの写真を掲載。その直後に蒋容疑者の微博アカウントはDVを認めるとともに女性やその家族に謝罪する書き込みを行っていた。

 李氏は27日より、微博上でこの件に関する動向を紹介。27日には蒋容疑者に逮捕状が出る可能性があると日本のテレビ局の報道を紹介するとともに、中国人絡みのトラブルであるにもかかわらず日本の警察当局からなかなか情報が得られない状況を嘆く書き込みをしていた。

 そして、28日午後には日本のテレビ局が「日本人女性へのDVの疑いで、中国の人気俳優が逮捕された」との速報を伝えたことを紹介。その後、手錠をかけられた蒋容疑者が捜査員に連れられていく様子を撮影した映像から切り取った写真を掲載した。

 李氏による報道に対して、中国のネットユーザーは「心が痛む」、「人に暴力を振るうのは絶対に間違っている」、「特に彼のファンという訳ではないが、連行される様子を見ると残念だと思う」といった感想を寄せた。

 また、「日本からは、法律の権威性や厳粛性を感じた」、「外国との差が本当に大きいことを感じる時がある。これは時間だけでは縮められないかもしれない」とし、DVを暴行事件として厳粛に扱う日本の警察や司法当局の姿勢を、中国の状況と対比させるユーザーも見られた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)