6足歩行ロボット「HEXA」、Kibidangoにて資金調達スタート。遠隔操作やプログラミングも可能
クラウドファンディングサイト「Kibidango」にて、自由にプログラミングができる6足歩行のクモ型ロボット「HEXA」の日本上陸に向けたプロジェクトが、11月27日から開始されました。

目標金額は520万円とされ、記事執筆時点(28日17時)では84万5000円が調達されています。
このHEXAは、中国の北京に拠点を置く会社Vincrossが開発したもの。6本の脚の上にキノコの傘のような本体が載った姿は、アニメ『攻殻機動隊 S.A.C』に出てくる人工知能搭載の多脚戦車タチコマ(原作漫画ではフチコマ)のような愛らしい印象を与えます。

HEXAのハードウェアはとても高性能で、独自開発した脚用関節モーターによって、あらゆる場所での歩行が可能です。開発チームの行ったテストでは、高い段差や階段を6本の脚を器用に使って登ったり、不安定な道も難なく進めたとのこと。ただし移動速度は最大で秒速1.2cmとのこと。

また、「ナイトビジョン搭載720Pカメラ」「3軸加速度計」や「距離測定センサー」、「赤外線送信機」といった多彩なセンサー類も内蔵。これらを駆使して障害物など周囲の空間を把握し、人間が入れないような狭い場所でも楽々と歩けるわけです。


HEXAの主な使い方は2通りで、1つはスマートフォンによる遠隔操作です。専用アプリをインストールすることで、HEXAが見ている映像をスマートフォンで確認しながら、ドローンのようにリアルタイムで遠隔操作(最大約70m)ができます。

スマートフォンアプリには「操縦モード」のほかに「ダンスモード」や、プログラムしたスキルを公開、あるいは入手できる「スキルストア」があり、気に入ったスキルがあればダウンロードすることもできます。

つまりプログラムができなくても、色々なスキルを組み合わせることで、自分だけのHEXAを育てられるわけです。

もう1つは好きなようにプログラムして、ペットのようにしつけができること。HEXAはオープンソース(Linuxカーネルに基づいたOS「MIND」)で行われているため、自分だけのプログラムをすることも可能です。

そうしたプログラムの一例として、「太陽を求めて歩き回るHEXA」の様子も公開されています。HEXAの頭部に鉢植えを設置し、光合成のための光を求めて日差しを追いかけるというコンセプトです。

人間と遊ぶこともでき、水が足りないとシャカシャカして訴えるという、感情豊かな動きもデモンストレーションされています。

将来的には、HEXAは火星探査や災害時の救出活動での活躍も目指しています。過酷な環境でも人間に代わって調査を遂行し、あるいは救出活動に向かうため、6本脚で砂場や段差、狭い場所でも踏破していくわけです。


今回のクラウドファンディングでは、「有線充電タイプ」か「ワイヤレス充電タイプ」のいずれかを選んで購入することになります。価格は次の通り。

<有線充電タイプ>
・Kibidango特別価格(超早割):9万7000円【5台個限定】
・Kibidango特別価格(早割):10万5000円【20台個限定】
・Kibidango特別価格 :11万0000円
・一般販売予定価格 :12万9000円
<ワイヤレス充電タイプ>
・Kibidango特別価格(超早割):10万0000円【3台限定】
・Kibidango特別価格(早割):11万2000円【20台限定】
・Kibidango特別価格 :11万8000円
・一般販売予定価格 :13万9000円
※すべて「税・送料込」の価格

プロジェクトが成立した場合は、2019年4月下旬から順次、配送を予定しているとのこと。プログラミングができて、遠隔操作で人の入れない狭い場所を見られる「目」にもなるクモを、ご家庭に1台飼ってもいいかもしれません。