[キリンチャレンジカップ2018]日本1-1ベネズエラ/11月16日/大分スポーツ公園総合競技場

 日本代表は11月16日、キリンチャレンジカップでベネズエラ代表と対戦。1-1の引き分けに終わったものの、森保一体制の旗手とも言える“新ビッグ3”はこの日も躍動した。
 
 2トップの一角・南野拓実が神出鬼没の動きで相手守備陣をかく乱し、右サイドハーフの堂安律が切れ味鋭いドリブルで攻撃に推進力をもたらせば、左サイドハーフの中島翔哉は精密なFKで酒井宏樹のゴールをアシスト。いずれも後半途中に交代するまで、積極的な姿勢でスタジアムを沸かせた。
 
 攻撃を牽引している3人は、いまや代表チームで定位置を掴みつつある。ただ一方で、この3人の力を引き出している大迫勇也の存在も見逃せない。最前線で南野と2トップを組んだベネズエラ戦では、とりわけチャンスメーカーとしてのセンスを存分に見せつけた。
 
 26分にペナルティエリア内で南野からパスを受けた大迫は、堂安へのスムーズなパスで決定機を演出すると、34分にはピッチの中央付近から中島への絶妙なスルーパスを通し、絶好機を創出。堂安と中島のシュートは惜しくもゴールには至らなかったものの、いずれもGKとの1対1という決定的なシーンだった。その後も53分に巧みな縦パスで堂安のシュートチャンスを作るなど、巧みなパスと力強いポストワークで3人の“潤滑油”となっていた。
 実際に堂安も「パスをものすごく収めてくれますし、僕が常に前向きでスピードに乗った状態でボールをくれる。僕の良さを分かってくれているので、すごくやりやすいです」と、抜群のボールキープとパスセンスを称賛している。
 
 一方でこんなことも話していた。
「僕自身も大迫選手の良さを引き出してあげたいと思っています」
 
 大迫の良さも引き出すという意味で、印象的だったのが30分のシーン。吉田麻也からのロングスルーパスを受けた南野が、エリア内に持ち込み、大迫へとスルーパスを送った場面だ。間一髪で帰陣したDFに防がれたものの、通っていればゴールにつながっていてもおかしくはなかった。
 
 ゴール前での働きも当然、大迫の真骨頂。前線の基準点としての役割に加えて、大迫のゴール前での働きがさらに増えれば、より多彩な攻撃で相手を混乱させることができる。これまで引いた相手に苦しむことも多かった日本代表のアイデア不足も、改善されるはずだ。
 
 10月シリーズから続けて招集されている4人の「連係は徐々に向上している」(堂安)。”新ビッグ3”と大迫が今後、さらなる化学反応を見せてくれるだろう。
 
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部

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