東口順昭(撮影:岸本勉/PICSPORT)

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14日から日本代表の練習は冒頭15分間を除き非公開となった。練習後、東口順昭は「攻撃のビルドアップを、制限を持ちながら紅白戦みたいなトレーニング」を行っており、「いつもと同じ流れでやってきている。特に変わったところはない」と明かした。

これまでと違いがないとすれば、森保一監督が指揮した3試合のうち、2試合でゴールを守った東口が正GKに近いということになるだろう。だが、今回は東口に心配な材料がある。

10月の日本代表戦が終わった後、東口の所属するG大阪は3試合のリーグ戦を戦った。その最初の試合で東口は負傷し、前半だけで交代。続く試合は欠場せざるを得なかった。合宿直前の10日の試合で復帰したものの、コンディションには不安が残る。

一方、権田修一は3試合で活躍を見せ、2試合ではクリーンシートを達成。シュミット・ダニエルも3試合ともに出場し、「10月の自分のパフォーマンスは悪くなかった」と胸を張った。

今回、東口はつかみかけている正GKの座を失うと心配しているのではないか。「うーん、そうですね。焦りももちろんありますけど、焦っても仕方がない」と東口は語ったが、すぐに思い直したようだった。

「合宿に来られているので練習でしっかりアピールすればいいと思いますし、それが試合でまたアピールできればよりいいと思います。みんなそうやって競争していくと思うので、そこまでそんな焦りというのはそんなにないです」

森保監督がずっとGK3人を固定していることに関しては「Jリーグのパフォーマンスが認められているということではないかと思っています。見てもらっている中で、選ばれて、競争ということでまずアピールすることが大事だと思います」と胸を張る。

なお10月の代表戦以降のリーグ戦で、東口の1試合と45分、権田とシュミットは3試合のうち、それぞれ被シュートに対する失点率は、東口が被シュート25本に対して1失点の4パーセント、権田は31本に対して2失点の6.5パーセント、シュミットは41本に対して4失点で9.8パーセント。

所属チームも対戦相手は違うものの、数字としては東口が一歩リードしている。それでも今回、東口がゴールを守るかどうか、まだ不透明と言えるだろう。

【森雅史/日本蹴球合同会社】