日本企業は中国ビジネスを成功させることはできるのか?

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どれだけの覚悟を持てるかがポイント

タイトルにもしている「日本企業は中国でビジネスを成功させることはできるのか?」という問いですが、答えを言うとできます。

ただし、やり方と覚悟をどれだけ持てるかがポイントです。昨今、多くの日本企業が世界最大規模のマーケット中国に進出しています。中国ビジネスで成功している企業も数多くある半面、日本では大手と言われている企業でも苦戦を強いられているのが現状です。撤退を決めた企業も多数存在しています。


とことん接触して酒や議論を交わすことが大切

先日、ミャンマーでビジネスをして大活躍している先輩と話をする機会がありました。

「生きていくためには、それなりの準備とがまん、アイデアが必要で、失敗なんて数えきれないほどある」「現地の人を理解せずに、任せっきりにして月に数回通ってくるようであれば間違いなく失敗する」と話していました。

先輩の話を聞き、中国で駐在していた3年間、現地の人と同じ生活をして、同じ食べ物を食べ、一緒に遊んでたくさんの失敗(経験)をしたことを思い出しました。

「中国のことは中国人が一番よく知っている」

これは私が中国で失敗から学んだことです。うわべだけの信頼関係ではダメ。酒を酌み交わし、議論を交わし、その国の人を理解するまでとことん接触する、ということを学びました。

これはどこの国においても同じで、日本企業が海外進出を成功させるためには必要なことです。その国でビジネスをすると決めたら、その国で家を借り、友達をつくり、その国に根差した生活を送ることが成功の第一歩なのです。


海外ビジネス成功の近道は「相手をよく理解し尊重すること」

私は日本製ランドセルの中国での販売に着手し、3年間で着任時の9.7倍の売上アップを図ることができました。これは、たくさんの中国人の友人たち、そしてスタッフたちが協力してくれたおかげです。

中国ビジネスにおいて、例えば「EC販売」「ウェブマーケティング」「インバウンド」「AI(人工知能)活用」などがキーワードに上がってくると思いますが、テクニックを活用する前に、中国人の思考や文化、考え方に触れ、理解をすることが大前提です。まずは訪問してみて一度生活をし「この人たちと一緒にビジネスがしたい」とか「この人たちに自社の商品やサービスを買って喜んでもらいたい」と感じることが大切です。


【北 宏志:中国ビジネスアドバイザー】


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