ファンクミュージックとは?歴史と名曲 20選を徹底解説
近年ブルーノ・マーズらによって再び注目を集めているファンクミュージック。
その名曲たちは映画やCMなどでもたびたび使用されますが、その歴史は1960年代にまでさかのぼります。
ここではファンクミュージックについて、その歴史や音楽の特徴、さらに代表的な名曲をまとめて紹介します!
ファンクミュージックとは?
ファンクミュージックは1960年代から70年あたりにかけて流行した黒人音楽の1つで、特にアフリカ系アメリカ人起源のブラック・ミュージックの音楽です。
主な特徴として同じリズムの繰り返しがあり16ビートをベースとしているところがまず挙げられます。
ファンクミュージックにおいては高揚感やノリといったグルーブを重視するところがあり、そのため音楽にはダンスが伴うことが多いという特徴があります。
ファンクミュージックは1960年代にジェームズ・ブラウンやそのバンドによって原型が形作られました。
その後、Pファンク黄金時代が築かれます。
一方で1960年代末~1970年代初頭にはサンフランシスコにおいて、白人黒人混成バンドであるスライ&ザ・ファミリー・ストーンがロックの要素をファンクに取り入れたことで白人にも広がりを見せるようになります。
1970年代にはジョージ・クリントンがPファンクとして活動し、黒人層を中心に支持されていきました。
ファンクの人気は1980年代も続きますが、1980年代後半~1990年代初頭にはニュージャックスイングやヒップホップ、グラウンドビート、ハウスなどの隆盛によって衰退していきました。
しかし2010年代に入って、マーク・ロンソンやブルーノ・マーズ、オースティン・マホーンらが1980年代風のファンク曲をヒットさせたことで、ファンクが再び話題に上るようになってきています。
ファンクとソウルの違い
ソウルミュージックから派生して1970年代にファンクミュージックは確立されました。
ソウルミュージックとの最大の相違点は、リズムに重点を置いた16ビートが基本にあるというところです。
そのため曲構成は1拍目を強調した16ビートのリズムとフレーズの反復を多用したものになっています。
リズム、ビートは重要な要素であるのでベースラインやリズムギター、ホーンなど様々な楽器によって強調され、そこから生まれるグルーブは様々なダンスを生んでいきました。
対してソウルミュージックは、ファンクミュージックと比べると、ゴスペルが由来であることもあってヴォーカルが主体になることが多く、また即興のセッションでも多様な演奏が可能です。
リズムも、ファンクが跳ねるような感覚なのに対してキャッチーで耳に残りやすいものが多い特徴があります。
ファンクミュージックの名曲 20選
1.Sex Machine / James Brown
1971年リリース。
いわゆる「ゲロッパ」で親しまれているジェームス・ブラウンの代表曲です。
2.Parliament / P-Funk
1976年リリース。
「P-Funk」と呼ばれる独自のカテゴリーの初期の名曲で、シンセサイザーを用いた宇宙的なサウンドが特徴です。
3.Soul Power / James Brown
1971年リリース。
当時はJames Brownの全盛期で、彼の力強いシャウトがとても印象的な楽曲です。
4.Family Affair / Sly & The Family Stone
1971年リリース。
「There is a riot going on(暴動)」というアルバムに収録されている曲で、直訳は「家の事情」で辛辣な歌詞が歌われており、穏やかな曲調ながら不穏な雰囲気があります。
5.Jungle Boogie / Kool And The Gang
1973年リリース。
映画『Pulp Fiction』でも使用された名曲で、コーラスが非常にキャッチ-です。
6.Only So Much Oil In The Ground / Tower of Power
1974年リリース。
限りある資源(ここでは石油)について歌った曲で、ホーンが重厚に効いています。
7.Chain of Fools / Aretha Franklin
1967年リリース。
ゴスペル・フィーリングの強いアレサのシャウトに圧倒される、男女の関係について歌った名曲です。
8.Play that funky music / Wild Cherry
1976年リリース。
アメリカの白人ソウル・ファンクバンド。日本では『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』内のコーナー「ダンス甲子園」で使用されたことで知られています。