ストーク・シティでプレイするボージャン photo/Getty Images

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天才と絶賛されてバルセロナのトップチームでデビューを果たしたものの、そこから思うようなキャリアを描けず世界のクラブを転々としたFWボージャン・クルキッチを覚えているだろうか。

バルセロナのカンテラ(下部組織)で通算900得点超えを達成するなど、10代からボージャンは怪物扱いされていたアタッカーだ。今から11年前の17歳時にはリーガ・エスパニョーラデビューも果たし、その翌年にはスペインA代表デビューも飾った。順調すぎるスタートだったが、2011年にローマへ移籍したところから徐々にブレーキがかかり始めた。

ローマに移籍してからはミラン、アヤックス、マインツなど多くのクラブを渡り歩き、現在はイングランドのストーク・シティでプレイしている。しかもストークはプレミア・チャンピオンシップ(イングランド2部)に降格したクラブで、そこでも現在15位と結果が出ていない。ボージャンも11試合で1得点と苦戦気味だ。

デビュー当時の盛り上がりから考えると想像できなかったキャリアだが、ボージャンにも自身にしか分からない苦悩があったようだ。スペイン『El Pais』によると、ボージャンはカンテラで得点を量産したことからチームのスター選手リオネル・メッシと比較され、それが重荷となっていたという。

「バルサのアカデミーで僕は多くのゴールを決めたし、トップチームでもそれは同じだ。みんなが僕にNewメッシとのラベルを貼ったのさ。もしその期待に応えられなければ、失敗となるんだ」

若いボージャンにとってメッシと比較されることは苦しかったはずだ。これだけ移籍を繰り返しながらボージャンはまだ28歳で、今もストークでもがいている。