有給休暇の取得義務化、知っている社会人は半数以下 取得できない理由は「まわりに迷惑がかかる」
転職エージェントのワークポートは11月1日、有給休暇取得の義務化に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は、同社を利用する20〜40代の転職希望者480人を対象に実施した。
企業は、2019年4月から、年間10日以上の有休の権利がある社員に5日以上取得させることが必須になる。このことを知っている人は48.5%と半数以下に留まった。
取得率向上の取組としては「部下の有休取得を管理者の成果に加える」など
そもそも有休の取得に抵抗を感じるという人が41.5%もいた。理由を聞くと、
「まわりが取得していないから」(20代女性、営業)
「まわりに迷惑がかかる」(40代男性、製造)
「上司や他の社員からのプレッシャーがあるため」(30代男性、営業)
といった回答が寄せられた。職場に有休を取りづらい雰囲気があることがえる。
勤務先が有休取得率向上のために取り組みを行っていると答えた人は23.3%で、今後行う予定だという人は6.7%。合わせて30%の会社しか取得率向上の取り組みをしていないことがわかった。
取り組みの内容としては「年間の取得予定を申告する」、「部下の有給休暇の取得を管理者の成果に加える」、「情報共有を行い休みやすい環境をつくる」といったものが挙げられた。
旅行情報サイト・エクスペディアの調査によると、日本の有休消化率は50%で、調査対象の30か国中最下位。ブラジルやスペイン、フランスでは100%、下から2番目の韓国でも67%となっている。政府は2020年までに取得率を70%まで引き上げる目標を掲げているが、達成までの道のりは遠そうだ。