中川翔子「いやぁ、クズな男って魅力的なんですよね(笑)」『ヴェノム』は最も女性の共感を得るキャラクター

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マーベル作品の最新作にして、これまでにないダークヒーローを描いた『ヴェノム』がいよいよ日本でも公開!

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トム・ハーディ演じる主人公の恋人のアン・ウェイング(ミシェル・ウィリアムズ)の日本語吹替を担当した中川翔子が“声優”としての新たな挑戦について、さらに独自の視点で本作の魅力を語ってくれました。

あのスパイダーマンの最大の宿敵にして、マーベル作品屈指のヴィラン(悪役)と言われるヴェノムの誕生を描く本作。

日本語吹替版では、主人公のエディ・ブロックを諏訪部順一、彼に寄生するヴェノムを中村獅童が、そして、その恋人である強きヒロインのアンを中川翔子が担当しています。

しょこたんがミシェル・ウィリアムズの吹替? と意外に思った人、懸念を抱いた人も多いかもしれませんが、昨今、話題性だけで人々が映画館に足を運ぶほど甘くはないことは制作側も十分に承知しており、その意味で今回の起用は彼女の実力を重視した上でのものと言えるでしょう。

ビジュアルの恐ろしさから、女子が敬遠しそうに思えますが、「実はマーベル作品の中でも、最も女性の共感を得るのでは?」とも語る中川さんに本作の魅力を伺いました!

ヴェノムは最も女性の共感を得るキャラクター!?

――日本でもかなり早い段階から話題になっていた『ヴェノム』ですが、その吹替版のオファーが届いた時の心境は?

ビックリしました! 間違いなく面白い物語が展開することが確約されている、あのマーベル作品に、しかもヒロインの声で参加できるなんて、私の中では歴史に残る衝撃的なできごとで、とても嬉しかったです。

かなり早い段階で、「最悪」と書かれたポスターを見ていたので、まさか自分がそれに参加することになるとは…。

――吹替を担当したアンは、ミシェル・ウィリアムズが演じるヒロイン。トム・ハーディ演じる主人公のジャーナリスト、エディの恋人であり、弁護士として活躍するキャリアウーマンです。

最初にお話をいただいて、トム・ハーディがメッチャかっこいいけど、その彼女ってどんな女性なんだ? 相当、強くなきゃ生きられないぞ! とか想像しつつも、最初はまったく情報がなくて、どんな関係性なのかすらもわからなかったんです。

そんな中で、なぜか私がペイントでヴェノムに変身するという企画が来まして…。え? 私がヴェノムになるの?と思いつつ(笑)、しかもペイントで8時間くらい動けませんとか説明されて、よくわかんないけどやりましょう! となりまして(笑)。

という状態からの、ようやく映像が届いて、字幕がない状態で見たんですけど、その段階でぶっ飛んでて、こんなに面白いとは! とワクワクしながらスタジオに入りました。

――アフレコはいかがでしたか?

アニメの声はわりとよくやってきましたけど、実写の経験はまだ浅いですし、声の出し方やナチュラルさの表現の仕方が違いましたね。

特にこれまでは「もっと幼く」「年齢を下げて」と指示されることが多かったんですが、今回のミシェル・ウィリアムズは実年齢も私より上ですし、クールさや強さ、落ち着きを求められて「もっと大人っぽく」という指示を何回もいただきました。

それは新鮮で、ムチャクチャ難しかったです(苦笑)。

――たしかにアンは、非常に強くかっこいいヒロインですね。エディに対してもそうですし、終盤の戦いのシーンでも、男性に守ってもらうどころか…。

むしろ、一番強いんじゃないかと(笑)。

ミシェル・ウィリアムズは『グレイテスト・ショーマン』でもキレイだなと思ってたんですが、今回は髪型も雰囲気も全然変わってて、バリバリのキャリアウーマンとして仕事も攻めつつ、恋愛もガンガン行くし、一度、エディともめたら、速攻で次の相手を見つける切り替えの早さもあり…。

女子にとって「こういうふうになりたい!」という理想に近い女性像だと思います。

――エディの恋人として登場しますが、意外と早い段階であっさりと振ってしまう(笑)。でも、エディは未練タラタラで…。

わりと多くの女性がそうだとも思うんですけど、別れて、次の人が見つかったら、前の彼氏なんて、ホントにどうでもいいんですよね(笑)。

いわゆる“女性は上書きで、男性は別名で保存”というヤツです(笑)。世の男たちに、元カノがいつまでも自分のことを好きだと思っているのなんて「ありえないから!」と言いたい(笑)。

ただ、このアンは意外と優しいというか、親切心なのか、(ヴェノムに侵食されつつある)エディを心配し、助けようとするんですよね。

また、新しい彼氏(医者)も優しくて親切なんですよ! おいおい、ちょっと危ういなと思いつつ、面白いなぁと思いながら見てました。

――ポスターのビジュアルと“最悪”というコピーから、怖い映画と思いきや、こういった恋愛パートだったり、ヴェノムとエディの心の中でのやり取りなど、かなり笑える部分も多いし、女性の楽しめるポイントの多い作品ですね。

そうなんですよ! 笑っちゃうところ、多いですよね。いまの女性像の話もそうですし、マーベルの作品の中でも、最も女性の共感を得る作品なんじゃないかと思います。

女子が見て「わかる!わかる!」ってところがメチャクチャ多いし。あとは、なんといってもトム・ハーディの色気がすごすぎる!

トム・ハーディの色気がすごすぎる!

――トム・ハーディはかっこいいですが、このエディはジャーナリストとしての自分の仕事のためにアンのパソコンを盗み見たり、振られてからも偶然を装ってアンのアパートの前をうろついたり…

最低ですよね(笑)。こんなにかっこいい男がこんなにクズで愛おしくなります。いやぁ、クズな男って魅力的なんですよね(笑)。ただ、芯の部分に正義感や強さがあって、何よりもヴェノムとの相性が素晴らしいんですよ。

(大音量で音楽を流す)隣人に文句も言えないヘタレなんですけど、そこに「もう、仕方ないなぁ、のび太くん」と思わせるような憎めないところ、つい助けてしまいたくなるところがあるんでしょうね…。きっと寄生したヴェノムから見ても(笑)。

――あのおぞましいビジュアルのヴェノムに対して、意外と親近感を抱いているように感じられますが…?

ヴェノム、結構かわいいんですよ(笑)。

心の声でエディとコイバナしたり、意外と冷静にエディとアンを見て、的確なアドバイスをくれたり、ちょっとうらやましいというか、寄生されてみたいですね。実は「最悪」という名の「最高」なんじゃないかと(笑)。

しかも(ヴェノムの)声が獅童さんというのが、“相棒”としての説得力や頼もしさ、憎めなさを全て兼ね備えていて、この映画は実はバディムービーとして新次元の大傑作なんじゃないかと思いました。

映画館からの帰り道に、ヴェノムを好きになったという女の子があふれるんじゃないかと思います。

――これまで、様々なアニメや映画で声優としての経験を積んできましたが今回、新たな境地が開けたという感覚も強いのでは?

今回の作品で、本当に大幅な経験値と財産をいただいてしまいました! 難しかったですが「こうかな?」と試しつつ、息づかいやいろんなトーン、出したことない声やニュアンスに挑戦させていただきました。

例えば、どのワードに一番力を入れるかでこんなにもニュアンスが変わるのか? など、勉強させてもらいましたし、試行錯誤しながら楽しく、改めて声のお仕事の奥深さを感じました。

アニメでたくさんのチャンスをいただいてきましたが、30代になって今回、こうした機会をいただけて、未来への大きな宝石になる経験ができたし「もっといろんな役をやりたい」という思いもわいてきました。それこそ、アンのようにもっとガンガン働きたいなと思いました。

――ご自身にも欲が出てくるでしょうし、制作側も単なる映画宣伝を兼ねた“ゲスト”としてではなく、いち声優として中川さんを見るようになっていると思います。

本当にありがたいことに『ポケモン』で12年、『ラプンツェル』でもTVシリーズまでやらせていただいたり、本当に機会をいただけるのが嬉しいです。

私、洋画を見るときに、字幕を出しながら吹替で見るのが好きなんです。

アメリカンジョークのニュアンスを吹替でどう言ってるのか? 文字数の違いをこんな風に表現しているのか? 「え? セリフ回し、台本があるって思えない!」とか興奮して何度も巻き戻したり(笑)。

だからこそ、自分もいちマーベルファン、いち映画ファンとして「芸能人の顔が浮かんでくる洋画はホントいらない!」と思うみなさんの気持ちがすごくわかります。

「これ中川翔子じゃん」と思われるような要素を除去しつつ、でも、もちろん、わざわざ私を選んでくださってくださってるわけで、中川翔子らしさも必要だし…とか考えちゃうことはたくさんあるんですが(苦笑)、少なくとも「中川翔子」という名前が出てきた時に「じゃあ安心だね」と思っていただけるように頑張っていきたいと思います!