1日放送、日本テレビ「news zero」に、野球解説者の山本昌氏が出演。同日の日本シリーズで広島東洋カープが福岡ソフトバンクホークスに敗れた原因に言及した。

ソフトバンクの2勝1分け1敗で迎えた第5戦。山本氏は「シリーズで一番大切な、天王山。勝ったチームが日本一にかなり近づく」と、重要な一戦だったと述べた。

千賀滉大、大瀬良大地と両エースが先発だが、山本氏は試合前に第1戦の疲労が残っているはずと予想。両軍ベンチの継投判断がカギを握ると予想する。

先に動いたのはソフトバンク。5回、千賀に代えてモイネロを送り出す。だが、今シリーズで不振だった丸佳浩に逆転の2ランを許してしまう。山本氏は勝利投手の権利まであと一人だった千賀を降板させたのは「ちょっと早かったかな」と疑問を呈した。

だが、同じ5回、広島も得点圏に走者を許すと、大瀬良からヘルヴェグに代えるも同点に追いつかれる。両軍とも早めの継投に出るが、その後も中継ぎ陣が失点する展開。4-4の同点のまま試合は延長戦に突入する。

最後は延長10回ウラ、柳田悠岐が広島の守護神・中崎翔太から自身シリーズ初となるサヨナラホームラン。ソフトバンクが熱戦を制し、2年連続日本一に王手をかけた。

山本氏は「両チームとも惜しみなく中継ぎ投手陣を積極的に投入して、日本一を争うにふさわしいシーソーゲームだった」と称賛。そのうえで「中継ぎ投手陣にズレが出た」と指摘する。両軍ともエースが5回をもたずに降板したことで、継投が「全部一つ早く」なったという。

山本氏は、サヨナラホームランを打たれた中崎も、シーズン中にはない回またぎでの投球だったと指摘。それにより「ちょっと隙ができた」とし、「自分が想定しているより早いタイミング」での広島の継投がうまくいかなかったと分析した。

一方のソフトバンクについて、日本シリーズでホーム12連勝とあり、山本氏は「自信」や「ファンの声援」が大きいとコメント。野手だけでなく投手も良いため、「接戦に強い」と賛辞を寄せた。