東京都内の保育施設の建設をめぐってまたトラブルだ。今度は港区白金台。先の南青山もそうだったが、山手線内では指折りの高級住宅地。港区が待機児童解消のために、児童公園の敷地の一部を充てる計画に、住民が待ったをかけた。説明会の音声が尋常でない。

「嫌だ」「反対」「ダメです」「理解しませんよ」

2日(2018年10月)に開いた説明会には、約80人が参加、区職員の「どうぞご理解を」という説明に、「嫌だ」「反対」「ダメです」「理解しませんよ」......。さらには「木を切るな」という声。「他を探して」の声には拍手、拍手。

区の計画は、待機児童解消のための緊急対策として、児童公園「白金台三丁目遊び場」の敷地の一部を閉鎖して、102人受け入れの保育室(2階建)を来年(2019年)4月に開設するもの。

この日の説明会は「反対」の大合唱となった。まずは、「今ある遊び場が奪われる」ことへの反対。広場にはブランコや滑り台などの遊具があり、近くの保育施設やインターナショナルスクールの子供達も遊び場に使っている。

また、樹齢100年とも言われるケヤキ、シラカシなどの大木があり、工事業者が「工事に邪魔なので切る」と言ったことに反発した。さらにトイレの撤去にも反対。「年寄りはどうするんです?」「立ち小便でいいって言うんですか?」にも拍手、拍手だった。

少数ながら賛成の声もあった。「子は国の宝。生みたい生めない人がいっぱいいる。保育園がないからです」という声に、反対派は「暴論だ」と嘲笑で答えていた。

保育施設自体が、4年後には道路建設でなくなる

この計画にはもう一つ問題があった。この遊び場自体が、4年後には道路建設でなくなる予定だ。「4年のために2億数千万円もかけるのか」というのは説得力のある反対だ。

小倉智昭キャスターも「これは理由になるな」

ただ、子供の遊び場確保は都心では特に深刻で、目黒区は11月から園庭のない保育施設の子供達を、バスで公園などへ運ぶことも始めるという状況にある。保育に詳しいジャーナリストの猪熊弘子さんも、「港区には待機児童の問題はなかったんですが、都心の開発で、子供が増えた。公園の争奪戦もある。保育所を作ることには反対しないが、うちの隣には来ないでというのがある。相互に理解が必要」という。