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今月25日から始まった『世界体操』。

先日放送された『報道ステーション』では、渡辺守成国際体操連盟会長に対し、徳永有美キャスターがインタビューを敢行した。

そこで語られたセクハラ・パワハラ問題に対する根本的な解決策とは――。

インタビューの一部を紹介する。

◆理想はYouTubeを見て『お、おれもやれるわ』

渡辺氏はセクハラ問題について、徳永キャスターからの質問について次のように答えている。

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「セクハラは氷山に例えると、水面の上に出ている部分。つまり、もっと深く水面下の部分の片付けをしなければ問題は解決しないと思います。私がその最大の要因と考えるのが、コーチングシステムの崩壊です」

これまで、スポーツ界は、100年近くかけてコーチングシステムをつくってきた。だが、渡辺氏によるとそれが現代にはもう合っていないというのだ。

では、どのようなシステムを再構築すべきなのか。

そのヒントとなるのが、近年市場が拡大の一途をたどるアーバンスポーツだ。

アーバンスポ―ツとは、サーフィンやスケートボードなど、ライススタイルの一部になっているようなスポーツのことを指す。

「たとえば、アーバンスポーツの中でも代表的なサーフィンやスケボーにはコーチがいない。みんなYouTubeを見て学んでいます。トップ選手のYouTubeを見て『お、おれもやれるわ』と思ってみんなそれを真似して広がっています」

つまり、いつの間にか誰かが誰かのコーチになっているというのがアーバンスポーツにおけるコーチの特徴なのだ。

そこには、伝統的なスポーツに見られた閉鎖的で絶対的な関係を強いるコーチや選手という関係性は存在しない。

アーバンスポーツは、体育会とは異なる世界が広がっているというのが渡辺氏の考えだ。

彼によると、体操業界もこうしたアーバンスポーツのようなコーチの体制に移行していくべきというわけである。

◆気合、根性にもメスをいれる

加えて、一連のパワハラ・セクハラ問題の背景となったのが、一般社会とスポーツ界の常識の乖離だ。

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「極論ですが、(スポーツ界は)暴力振るったって、勝てばいいとか気合だろとかそういうのがあった。それは常識と乖離しています」

これまではびこっていた体育会特有の根性論を廃し、消費者目線で体操というトラディショナルなスポーツを、アーバンなスポーツに変革する。

そのためにはこれまで存在していたコーチというポジションは解体する可能性すらあってよいと渡辺氏は語る。

特殊な常識がまかり通っていた”ムラ”を変革すべく立ち上がった民間出身会長の挑戦はまだ始まったばかりだ。