響圭子刑事を演じた藤田三保子

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 メンバーが滑走路を横一列で歩くインパクト抜群のオープニングが記憶に残るドラマ『Gメン’75』(TBS系・1975年〜1982年)。同番組では、森マリア、夏木マリ、中島はるみなど、長身でスタイル抜群の女性刑事たちも視聴者を魅了した。番組で響圭子刑事を演じた藤田三保子(当時は「美保子」)が、当時の思い出を語る。

──番組の初回予告では、演じた響圭子刑事に「パッショナブルな女」のキャッチがついています。

藤田:ああ、パッション(情熱)とファッショナブルを合わせていたのね。

──藤田さん以降も、Gメンに登場する女刑事は元ゴールデン・ハーフの森マリア、夏木マリ、中島はるみ、セーラ・ロウエル、江波杏子など、いずれもモデル体型が並びました。

藤田:それはプロデューサーの近藤照男さんの好みだったんだと思う(笑い)。

──これまではお飾り的な、もっと言えばお茶汲みが刑事ドラマにおける女性の役割だったように思いますが、この「Gメン」は派手なアクションをこなす先駆けだったのでは。

藤田:アクションというより、とにかく走らされたの。普段は4cmほどのヒールの靴を履いているんだけど、走る場面では足元が映らないのでスニーカーに履き替えて一直線でした。それに朝が早かった。夜中3時に終わっても翌日は構わず朝7時。

──寝る間もないですね。

藤田:うん、お風呂で寝ている時もあったな。

──初回から103話まで約2年のレギュラーでしたが、印象に残る撮影は?

藤田:深作欣二さんが監督した回よ! 忘れもしない新橋のラーメン屋さんの2階、8畳くらいの部屋で真夏に延々と。同時録音なのでクーラーの音が入らないよう切ってあるし、サウナのような状態で350カットも撮ったわ。大変だったけど、前年の朝ドラ『鳩子の海』に続いて高視聴率ドラマに出演できたことは、私にとって勲章です。

◆藤田三保子:1952年10月31日、山口県生まれ。文学座時代にNHK朝ドラ『鳩子の海』のヒロインでデビュー。

◆取材・文/石田伸也

※週刊ポスト2018年10月26日号