8周年を記念した「NMB48 8th Anniversary LIVE」が17日、地元・大阪城ホールで開催された。

2日には、周年コンサートしては初の関東・幕張メッセで大盛況だったが、今回も1万人のファンが詰めかけ、開演前から推しメンコールが飛び交う。

「じゃんけん大会」本戦出場の森田彩花と山尾梨奈のユニット「パラパラ同好会」が前座で登場。『ワロタピーポー』をパラパラに乗せてファンに指南。「ギャルは手首見せんねん」と指導しながら、「これTiK Tokに上げるからな」とやんわりプレッシャー。しかし1回で完璧な踊りに「やればできるやん!」とご満悦の2人だった。

白間美瑠の影アナで会場が一体となったあとは、各グループ共通の地元愛を歌った『NMB48』からスタート。メンバーはアリーナ席から期生ごとに登場。カラフルなサイリウムが城ホールに揺らめいた。


「大阪ただいまーー!!」との煽りに観客は地響きのような声援で答え、『オーマイガー』『北川謙二』『僕らのユリイカ』『らしくない』を畳み掛けると、”10年後の劇場にて”という、NMB48の10年後を予測した映像が流れる。白間が弁護士、吉田朱里が年商100億円の化粧品会社社長、山本彩はカリスマロックミュージシャンとなっていたが、川上礼奈はまだ現役アイドルを続けており、AKB48グループ総監督となっていた。そこから2010年10月9日に行われた「AKB48 東京秋祭り(於:葛西臨海公園)」での1期生お披露目を再現。山本、吉田、白間、川上が壇上で自己紹介し、「NMB48 1期生、残り4名です!」と目いっぱいの笑顔を見せ、会場を盛りあげた。

次のブロックは2011年から2014年のナンバー、『小池』では姉の元メンバー山田菜々のパートを妹の寿々がセリフも含め堂々と歌い上げ、研究生29名による『なんでやねんアイドル』、梅山恋和らによる『冬将軍のリグレット』が披露された。また『ジッパー』では、上西恵のパートを妹の怜が担当。姉譲りのフェロモンで観客を魅了した。山本彩加がセンターを務めた『ピーク』『ここにだって天使はいる』『カモネギックス』、白間が継承した『わるるん』と一気にパフォーマンス。

川上礼奈、村瀬紗英、太田夢莉、渋谷凪咲、小嶋花梨がMCに登場。女性専用エリアに近づいた渋谷凪咲が「プリンの香りするー♡」と興奮。5人の加入当時の写真で盛り上がり、川上は「加入当時はセンター候補って言われたのに、8年経ってやっと選抜に入ったー!」と振り返ると、渋谷が「8年経って入った選抜が一番後ろの端っこ。滑り込みー!って感じやな」とディスった。”10年後の劇場にて”第2弾は、谷川愛梨が主婦、渋谷が関西で売れっ子のバラエティタレントになっていると予測され、渋谷は相変わらず山本や川上をイジり倒していた。

2015年から2018年ブロックでは、『想像の詩人』、チームBII『匙を投げるな』、チームM『四字熟語ガールズ』、チームN『阪急電車』、女子力ユニット”Queentet”の『Which one』、『太陽が坂道をのぼる頃』、山本・三田麻央・古賀成美『おNEWの上履き』、そして@「大ヒットシングルチューン『ドリアン少年』『欲望者』が披露された。

チームN三田、古賀、チームM加藤夕夏、岩田桃夏、チームBII久代梨奈、井尻晏菜がMCに登場、2年前に組閣してからのエピソードをお互い披露した。”10年後の劇場にて”第3弾では、山本彩加がアメリカでモデルと盆栽職人に、太田が引きこもりが奏して?株トレーダーのなっていた。”10年後の出で立ち”でタイムスリップしてステージに現れた8名を中心に『ワロタピーポー』をパフォーマンス、『虹の作り方』『ササササイコ―』とつづき、小嶋、山田、そして6期研究生の貞野遥香、出口結菜、小川結夏、小林莉奈が登場。特技を披露し会場を盛り上げた。

終盤ブロックは『国境のない時代』『Teacher Teacher』『妄想ガールフレンド』、『ナギイチ』からは71名のメンバー全員で『イビサガール』『高嶺の林檎』『届かなそうで届くもの』と連続でお見舞いし、ボルテージは沸点を超えた。そして今日発売でオリコンデイリー1位という速報にファンも歓喜した”さや姉”最後のシングルとなる『僕だって泣いちゃうよ』の披露では、山本が「NMB48とっても大事に曲になるんじゃないかと思っています。メンバー全員で歌うのは初めてです」とコメント、71名渾身のパフォーマンスで本編は終了した。

鳴り止まないアンコールに応えたメンバーは19thシングルのアンダー曲『ロマンティックなサヨナラ』を初披露。川上千尋と共にWセンターを務めた内木志は、「こうしてアンダーガールズのセンターを務めさせていただきうれしいです」としながらも、涙をぐっとこらえ、「選抜メンバーに入れず、悲しい結果になって申し訳ないですが、こうしてセンターという素敵な曲もいただけて、ちっひー(川上千尋)と素敵な曲で皆さんと歌えたことがうれしいです。でもやっぱり選抜メンバーに入りたい。この8人は、選抜メンバーに近いところにいると思うので、よろしくお願いします」と語った。同じくセンターを務めた川上も、「ここちゃん(内木志)とWセンターはすごくうれしいですが、選抜に一番近いところにいると実感してすごく悔しいと思います。次は選抜メンバーとしてここに立てるようにがんばりたいです」と宣言した。

ここで突然、金子支配人がステージ上段に姿を現し、メンバーは仰天。

金子支配人は「山本は卒業したあと、やっぱりNMB48は前に進んでいかないといけません」とし、「そのために、メンバー活性化のために大組閣を行います」と金子支配人の口から2019年1月1日の「8周年劇場公演にて大組閣が行われることが発表された。「2019年新体制のもと、9年目がスタートすることになります。これからも応援してください」と、突然の大発表を行った金子支配人に向けて、観客から大きな拍手が贈られた。

これを受けて吉田朱里は「一番変化しなきゃいけない年。それがよりよい形で変化するグループであってほしいので、寂しい気持ちはあるけれど、変化して、強くなって新しい年を迎えたいです」と心新たにし、山本も、「あかりも言ってくれたんですけど、変化を恐れていたら、大きなグループになれないし、成長もできない。もしかしたらこの組閣で、チームが変わるだけでなく昇格もあるかもしれないので、研究生のみんなも精一杯がんばってほしいです」とエールを贈った。

山本から、この日のライブの感想を尋ねられた東由樹は、ファンに感謝を伝えながらも「私はつい最近まで卒業を考えていました」と衝撃の告白を。続けて「でも、もう一度NMB48と向き合い、考えたときに、2期生として加入して、これまでこれといって何も残していないんですが、同期の(石田)優美と話して、こんな私でも微力ながら何かできるかもしれない。彩さんが卒業する今だからこそ、先陣を切ってNMB48をひっぱっていきたいと強く思うようになりました」と涙をこらえながら心の内を明かしました。「元旦から新しく生まれ変わるNMB48から目を離さず、支え、応援してくださるとうれしいです」と声をかけ、ファンからは大きな拍手が巻き起こった。

山本は「ゆきつん(東由樹)と(石田)優美は、注意したり怒ったり、ちょっと勇気のいることを率先してやってくれた。グループを盛り上げたいという気持ちがすごく伝わる。ありがとう」と感謝。ふたりは溢れる涙を止められなかった。

石田優美は「彩さんが卒業されることにより、いろんな人にいろんなことを言われます。私たちも危機感を持っているし、1期生さんは残り4人しかいないことにより、甘えてはいられないという思いもあります。メンバーがひとりひとり、気を引き締めていかないとダメだなと思ったし、今入ってきている後輩もビシバシと鍛えないとだめだなって。それは、私の役割でもあるのかなと思います。ひとりずついいものを持っているし、引き出して高め合っていけるような関係になっていけたらいいなと思っています」と決意を語った。

山本彩加は、「選抜メンバーとしてたくさんの活動をさせてもらい、同期からも選抜に選んでいただけることが増え、若手にチャンスを与えていただき、スポットライトを当てていただき感謝しています。9年目は若手が盛り上げていけるようにがんばりますので、よろしくお願いします」と頼もしい言葉。山本も、「あっちが先輩かというくらいしっかりしてる(笑)。でも気負いすぎず、のびのびとやって欲しい」との言葉を贈る。

白間美瑠は「8年は早いなって思います。今では、ひとりずつ個性を出してきて、個性を伸ばして仕事やチャンスをつかみ、新しいNMB48になってるなと思います。でも、まだ私には何もないなって思っていて。さや姉は歌やダンスが上手でキャプテンシーがあって、あかりんは女子力動画という顔があったり、本当にみんな努力して、自分のカラーを伸ばしていってすごいなと思います。でも私は何があるかなってよく考えるんですけど、まだないかなって悩んだりします。でも、1期生として9年目、ものすごく、最大の踏ん張りどころだと思っています。まだ悩んでばかりの私ですが、NMB48のことが一番大好きなのは誰にも負けません」と涙をこらえて話した。

そんな同期の告白に、山本から「人と比べたらいかんぜよ。比べていいのは、過去の自分と未来の自分」との名言が飛び出し、ファンとメンバーから「おお〜」と拍手喝采。

続けて山本は、「それぞれは強みがあるけど、全員が集まったときに大きな力にならないと意味がない。昔、チームNの円陣であったんですが、『ワンフォーオール、オールフォーワン』、それがNMB48なのかなと改めて思います。今が最強で最高といえるグループであり続けてほしい。ひとりひとりを見つめ、そのひとりずつが合わさったNMB48を愛してくれたらと思います」と続けた。

最後は、NMB48にとって思い出いっぱいのナンバー『三日月の背中』、『青春のラップタイム』を熱唱。

笑いもあり、そしてNMB48に対する思いが溢れて、思わずこぼれた涙もあった今回のコンサート。最後は「笑顔が一番やな」と、『ワロタピーポー』で幕を下ろした。

ⓒNMB48