さすがに韓国映画の焼き直しだけあってドロドロの怖―イ話。久しぶりの松嶋菜々子が出てきただけに、鬼面人を驚かすドンデン返しの連続だ。人間の精神面に目をつぶれば、ハラハラドキドキ、スリリングで面白いが、日本の法廷は7日で結審したりはしない。
敏腕弁護士・天吹芽依子(松嶋菜々子)は離婚協議中、1人娘の真衣が誘拐されて、男の声で、殺人犯の国光(柄本時生)を結審で無罪を勝ち取れと迫られる。国光は学生アーティストの高峰有香を惨殺した犯人として捕まっている。指紋も足跡も一致していて限りなく黒だ。だが、犯行を自供してはいない。天吹は国選弁護人の宇津井(丸山隆平)に弁護させろと要求し、2人で証拠集めを始める。
死んだ高嶺有香の母親は美術教師で、娘を惨殺した国光を恨んでいて、国光の弁護を引き受けた天吹にも敵意をむき出しにする。殺された有香には恋人がいて、その父親が元検事で今は代議士の富樫彰夫(伊武雅刀)で、何となくいかがわしい男だ。いろいろ天吹らが奔走し、凶器が未発見のため国光に無罪判決が下りる。
ここからが最大のドンデン返し。釈放された国光に、「この世で一番苦しい刑罰は火あぶりだ」として、真衣の誘拐犯が国光の前に現れ、ガソリンを撒いて火あぶりにするのだ。実生活でも2児の母である松嶋菜々子が、わが子の復讐を遂げた犯人に向かって、得も言われぬ複雑な表情で立ち尽くす。なかなかの名演技である。(放送2018年10月7日21時〜)

(黄蘭)