笑顔でランニングするDF長友佑都

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 またフレッシュな気持ちで新生・日本代表に合流した。ロシアW杯以来の代表復帰で森保ジャパン初招集となった日本代表DF長友佑都(ガラタサライ)は「雰囲気はちょっと変わったかな。(これまでの代表には)キャラの濃い人がたくさんいたので。まだみんな大人しい感じがする」と冗談交じりに比較した。

 ロシアW杯を最後にMF長谷部誠、MF本田圭佑らが日本代表から引退。特に同い年の盟友・本田は長友にとっても特別な存在だった。「(本田)圭佑とは熱い話もしてきた。宇宙の話とか生きる意味とか、いろいろ話したけど、それをこの若手にいきなり話しても引かれるだけなので、そこは距離を測っている」と懐かしみ、報道陣の笑いを誘った。

 MF中島翔哉やMF南野拓実、MF堂安律といった若手が躍動した9月11日のコスタリカ戦(3-0)。「また違う日本代表を若い選手が見せてくれた」と、森保ジャパン初陣を評価する32歳は「昔の僕たちのようにギラギラして、何の恐れもないプレーを見せていた。僕も初心、原点に返れた気がした」と率直に刺激を受けた。

「練習からフレッシュで、モチベーションが高い。彼らより走らないと、という危機感も感じている」。合宿2日目から合流し、トレーニングの中でも若手の勢いは実感できている。3度のW杯を経験した大ベテランとして、これまでの経験をチームに還元していくことも求められるが、「継承という言葉はあまり好きじゃない」と持論を展開した。

「(継承という言葉には)伝えるだけで去っていくイメージがある。僕はともに新しい日本代表を創造していく気持ちでいる。この若い選手と上がっていきたい、新しい日本代表をつくっていきたい。そういう新しい感覚でいる」。同じ森保ジャパンの一員として、同じチームメイトとして、36歳で迎えるカタールW杯に向けて新たな4年間の第一歩を踏み出した。

(取材・文 西山紘平)