ThinkPad X1 Extremeのスゴさ! 個人向けモバイルワークステーションがメイド・イン・ジャパン品質で提供

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レノボ・ジャパンは9月11日、「ThinkPad新製品発表会」を開催し、ノートパソコン「ThinkPad X1 Extreme」を発表した。

ThinkPad X1 Extremeの主なスペックは、
・インテル 第8世代Core i7-8750H/Core i5-8300H(Core i9もラインナップ予定)
・メモリー 16〜32GB(最大64GB)
・ディスプレイ 15.6型 FHD(1920×1080ドット)/10マルチタッチ対応UHD(3840×2160ドット)
・グラフィックス NVIDIA GeForce GTX 1050Ti
・ストレージ 256〜512GB NVME M.2 2280 SSD

ThinkPad X1 Extremeのベースとなったのはモバイルワークステーションの「ThinkPad P1」である。
・CPUにインテルのXeonプロセッサー
・GPUにNVIDIAのQuadroシリーズ
を採用し、セキュリティーの強化をはじめとする法人向けの機能やCADや3D CGなどパフォーマンスが要求される業務に利用可能なスペックを持つ。

このThinkPad P1が生まれた背景には、働き方改革やデータの大規模化による高い処理能力がモバイルパソコンにも必要になったことにある。

これまでは、CADや3D CGなどのデータの修正や変更などの業務は、出社して仕事場のデスクトップパソコンを利用する必要があった。
CADや3D CGなどのデータ容量が大きく処理に負荷のかかる大きなデータでも、ワークステーションの機能をモバイルパソコンに集約することで、会議の席や自宅、商談先などでも利用が可能となったのだ。


レノボは、こうしたモバイルワークステーションを新しい戦略領域と認識し、ワークステーションの在り方を再定義することで市場拡大を狙う。

レノボのThinkPadは横浜の大和研究所と呼ばれる開発拠点から、日本向けモデルだけではなくグローバルモデルも含めた開発を行っている。
いわゆるメイド・イン・ジャパン品質を維持するThinkPadというブランドに信頼を置いているユーザーが多いのも納得がいく。

新製品となるThinkPad X1 Extremeは、いわばThinkPad P1のコンシューマーモデルという位置づけだ。
個人向けではあるが、法人でもデジタルコンテンツの制作やデータ処理においてパフォーマンスが必要な業務などでの利用も想定している。


と言うのも、ThinkPad X1 ExtremeとThinkPad P1の大きな違いは、CPUとGPUがコンシューマー向けとなっているだけで、堅牢性や耐久性など製品の信頼性に関しては一切の妥協がない作りをしているからである。

持ち出せるワークステーションとして耐久性はもちろんだが、薄型・軽量化を目指したThinkPad P1がベースであるため安心感が違うと言うわけだ。

例えば、インテルのラップトップ向けのハイエンドCPUとNVIDIAのGPUの発熱は薄型のモバイルパソコンでは考えられないほどの熱量となる。
こうした発熱によって、折角のハイスペックが実力を発揮することもなく、パフォーマンスが著しく低下してしまうようでは意味がない。


また、放熱のためのファンが回り続けて不快な音が鳴り続けるのも良くない。そこでファンのブレード(形状)を進化させることで、ファンの風切音を下げ、冷却システムの動作に対する不快感を解消している。このファンの進化に関しては10世代目であるという。

冷却のためのファンが回っても静音性が保たれて、さらに熱がキーボードの一部に伝わってしまわないよう、ネジの取り付け方など、様々な工夫がなされている。

新開発のファンを2つ搭載し、ヒートパイプを通してCPUとGPUをそれぞれ冷却するのだが、ファンコントロールを自由に行えるよう設計されており、CPUの冷却がそれほど必要ない場合CPU側のファンを止めるのではなく、GPUの冷却にCPU用のファンの能力が利用できるようにすると言った最適化も行っている。

さらに、薄型・軽量化を実現するため、筐体の素材にはこだわっているという。
天板にはカーボンファイバーとグラスファイバー強化樹脂によるハイブリッド素材を使用。キーボード面は軽くて強度があるマグネシウム・アルミニウム合金、背面にはアルミニウムを使用する。


そして落下テストや鉄球を落とすテスト、ねじりを1000回繰り返すといった様々なテストをクリアしたものがThinkPadとして世に送り出される。

こうして作り込まれたThinkPad X1 Extremeは、信頼性と堅牢性、そしてハイパフォーマンスノートパソコンとして、ビジネス用途でも安心して利用できることを訴求している。

もちろん、個人向けとしてもYouTubeをはじめとする動画投稿サイトのコンテンツづくりなど、個人クリエイターも多いことから、ハイパフォーマンスを持ち出せるというのは十分価値がある。


GPUに関しては、ハイエンドゲーミング向けではないものの、画質を最適化したゲームを楽しむ程度なら余裕でこなせるだけの性能はある。

ハイスペックで業務用の信頼性を持つ長く使える製品として、今注目したいノートパソコンがThinkPad X1 Extremeである。


執筆  mi2_303