姿勢改善がダイエット成功の引き金に!?
「ダイエットに成功に姿勢改善が影響していると感じています」というのは、女性を中心にこれまで、1万5000人ものダイエットをサポートしてきたダイエット王子と呼ばれているダイエットトレーナー小山圭介氏だ。
「今の女性たちは姿勢がかなり崩れています。それによってフォルムがもたついてみえてしまっている。姿勢を正しく整えるだけで、見た目は大きく変化します。もちろん、姿勢を変えただけでは、減量に成功したことにはなりませんが、手っ取り早く見た目を整えることで、モチベーションが上がり、その後のダイエットプログラムに大きな効果が生まれることがわかってきました」（小山氏）
9/9（日）に行われた『第12回見た目のアンチエイジング研究会』では、実践編として、小山氏による姿勢改善セッションが行われた。簡単に、小山氏オリジナルの姿勢改善のプログラムを簡単にご紹介しよう。
自分でもできる姿勢チェックとトレーニング
小山氏によると、日本人の典型的な立ち方は、猫背・巻き肩・前重心だという。それらを改善するにはまず今の自分の姿勢を知ることが第一歩だ。
◆猫背・巻き肩チェック足を腰幅くらいに開いて両腕をだらんとする。そのまま体を左右に大きくふる。正面を向いて体の動きをゆっくり止めたときに、手の甲が前に向いていたら姿勢が悪い証拠。手の甲が横に向いていれば正しい姿勢ができているということになる。
◆猫背・巻き肩改善エクササイズメジャーリーガーのイチロー選手が行っている肩甲骨を動かすトレーニングが有効だ。
足を肩幅に開き、手のひらを顔の横におくイメージで両腕を開く。左右の肩甲骨を寄せたまま大きく腕を上下させる。これを20回ほど繰り返す。
次は開いた手のひらをひらひらさせながら同じように上下に動かす。肩甲骨の動きを意識しながら腕を下にぐっと引き下げるのがポイントだ。
「女性は、トイレに行くたびに個室内でこのエクササイズをする癖をつければ、1日に100回ほどできる換算になります。男性も1日の生活の中で3セットくらいこなせば、猫背・巻き肩だけでなく、肩こり、首のこりなどが解消できるはずです」（小山氏）◆前重心チェック
まずは、立位における重心位置の確認する。足を閉じてまっすぐ立ち、顎をひいて足元を見る。足の甲の真ん中あたりが見えていれば重心位置が正しいということ。もし、足のつま先しか見えない、あるいは何も見えないという方は、体全体が前に傾いている前重心の状態である可能性があるという。小山氏の経験では、8〜9割くらいの方が前重心だそうで、ダイエットの観点からいえば、重心位置のコントロールはぽっこりお腹の解消にも役立つという。
◆前重心改善エクササイズ足をそろえてまっすぐ立ち、太ももの間に丸めたバスタオルをはさむ。そのまま太ももとお尻の穴に力を入れてぎゅっと締め、膝をほとんど曲げずに細かくジャンプ。これを30秒ほど続ける。小刻みなジャンプなので、マンションなどでも気楽に行えるという。
日常生活の中で、姿勢が悪くなる"クセ"を改善
特別トレーニングだけでなく、日常のちょっとしたクセを見直すことも大事だと小山氏は言う。現代人は、長時間デスクワークでパソコンの前にいるため、猫背、巻き肩が形状記憶されてしまっているのだ。
「パソコンのキーボードをできるだけ手前に引き寄せて作業するだけでも変わります。ノートパソコンの場合はディスプレイを倒して、キーボードを手前における形にして作業するだけでも姿勢はかなり改善できます」（小山氏）
また、歩き方も重要だ。姿勢をよくするだけでなく、足裏の重心に意識をするといいという。
「かかとから母子球側に重心を移動するように"かかと、母子球、かかと、母子球"と心の中で唱えながら、1本の線の両脇を歩くことをイメージする。少しスピードをあげるのも、美しく歩くコツです」（小山氏）
悪い姿勢も日々の小さな積み重ねでできたものだ。逆を言えば、小さな改善を積み重ねていけば姿勢も改善できる。
なかなかうまく減量できないという人はもちろん、最近フォルムが変わってきたと自覚する人は、ダイエットよりも先に、まずは"姿勢"にぜひとも着目してみてほしい。（取材/文 北原香）
医師・専門家が監修「Aging Style」
