雰囲気よくトレーニングを行うU-16日本代表

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 AFC U-16選手権マレーシア2018準々決勝(9月30日)でオマーンに勝ち、19年U-17W杯への出場権を獲得したU-16日本代表は3日、準決勝・オーストラリア戦に向けた前日練習を実施した。

 チームの雰囲気は上々で、「みんな凄く仲がいい」とDF石田侑資(市立船橋高)と語るように一丸となったムードの中でトレーニングを実施。同時にゴール前、球際での厳しさ・激しさも求めながら、サイドを起点にした攻撃の形を確認しつつ、ゲーム形式の練習ではオーストラリアの攻撃パターンもシミュレーション。しっかりと練習をこなした。

 ただ、「ここまで戦い抜いてきてだいぶ消耗もある」と森山佳郎監督が話すように、2名が別メニュー調整となるなど万全の選手ばかりでもない。疲れの溜まっている選手を休ませるという意味と、「育成年代なので、誰がここから伸びてくるか分からない。チャンスを与えたい」(同監督)という観点からも、この準決勝は大幅なメンバー変更がありそうだ。

 GKにはここまでまだ出場のない佐々木雅士(柏U-18)の起用が濃厚。佐々木は「今までピッチに立てなかった悔しさの分まで」戦う覚悟をもって臨む考えだが、これはここまで出番の少なかった選手たちに共通する思いでもある。そして、指揮官が期待しているのも、蓄積した悔しさをバネにした爆発力に他ならない。選手には「ギラギラ、メラメラしたものを見せてほしい」と語りかけ、「使わなかった俺を見返してみろ」と言わんばかりの口調で、闘志の炎に油を注いだ。

 対戦相手のオーストラリアはオランダ式のウイングを使ってサイドを幅広く使うサッカーが特長。「今までの相手と違ってボールを支配しようとしてくる」(森山監督)ポゼッションスタイルの相手に対し、我慢するところは我慢しながら、ボールの獲りどころを共有していくことが一つのポイントになる。当然ながら、高さのある相手だけにセットプレーの攻防も勝敗を分ける材料だ。森山監督は「まずCK、FKを与えないことが大事」ともトレーニングから強調していたが、いざ与えたときの対応でも193cmのCB佐古真礼(東京Vユース)らを中心に、粘り強く対抗したい。

 これで勝てば決勝戦。ここまでベンチだったメンバーをこの準決勝で多数出すのは、「世界大会への競争がまたここから始まっていく」(森山監督)という指揮官からのメッセージでもある。それに応える選手がどれだけいるのか。この準決勝は、来年のU-17W杯へ向けて“02ジャパン”のポテンシャルを占うようなゲームとなる。

(取材・文 川端暁彦)