原作を読んでいないので、あくまでもドラマを見ての直感だが、色々な物語からアイデアをパクっている話だナ。1つは闇の殺し屋のアイデア。法律で表向きでは捌けない極悪人を個人でやっつけるのは古典的な『必殺仕事人』そっくりで、元締めがいるのもそっくり。もう1つは終わりの方の、施設に子供を集めて臓器売買のエジキにするアイデアは、カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』と同じ。イシグロの物語はクローン人間だったが、似たようなもの。
折壁嵩男(唐沢寿明)は腕の立つ外科医だったが、今は殺し屋。最初の依頼人は高校生で、風呂で義父に溺死させられた弟の仇を討つために義父を半殺しにして、弟の殺害理由を聞いてくれという内容である。折壁は義父(解剖医)を拘束して鼻からチューブで肺に水を流し込む。溺死と同じ死因にしてバレないようにする。
他にもいろいろ悪人が出てくるが、背後に悪の組織があると睨む。結局、聖母マリア様のような人と崇められていた施設の園長・花井(伊藤蘭)が、実は臓器売買の悪のボスで、地下室で武器を持った恐ろし気な子分たちとチャーンチャンバラバラ。花井のピストルで撃たれた折壁の元締め弁護士(橋爪功)と元婚約者(木村多江)と3人で命からがらやっと助かる。『白い巨塔』以来、医者ものが似合う唐沢が気持ちよさそうに人を殺す。極め付きのエンタメ・ピカレスク。残念なのは伊藤蘭が最初から怪しいと見えてしまったことだ。(放送2018年9月24日21時〜)

(黄蘭)