ブログやエッセイなどを書いていて、どうしても文章がひねり出せず余白が目立ってばつが悪いという場合や、課題のレポートをなるべく少ない文字数で終わらせたいといった場合に役立つ、同じ文字数でも長文っぽく見えるフォントが「Times Newer Roman(タイムズ・ニューワー・ローマン)」です。イギリスの新聞紙であるタイムズが作成したフォント「タイムズ・ニュー・ローマン(Times New Roman)」っぽい見た目ながら、これよりも5〜10%ほど幅広になっており、少ない文字数で長文感を演出できるようになっています。

Times Newer Roman

https://timesnewerroman.com/

Times Newer Roman is a sneaky font designed to make your essays look longer - The Verge

https://www.theverge.com/2018/9/18/17875054/times-newer-roman-font-essay-length

タイムズ・ニューワー・ローマンがタイムズ・ニュー・ローマンよりもどれくらい横長なフォントになっているのかを示したのが以下の画像。以下の黒線で書かれたものがタイムズ・ニューワー・ローマンで、その上から黄色で書かれているのがタイムズ・ニュー・ローマン。フォントとしての形状はかなり似通っていますが、文字間の幅を大きめに取り、フォント自体も全体的に少しだけ幅広に仕上げることで、同じ文字数でも長文っぽさを演出できます。



実際に1文字ずつ比べるとそれほど大きな変化には見えませんが、文章で比較すると以下のように大きな違いとなります。以下の画像の黒文字がタイムズ・ニューワー・ローマンで書かれたもので、黄文字がタイムズ・ニュー・ローマンで書かれたもの。わずか3単語ほど並べただけでも、全体としてみると1文字分ほど差が生じる模様。



フォントのサイズを12ポイントにしてA4サイズ用紙15ページ分を文字で埋めようとすると、タイムズ・ニュー・ローマンでは6680文字も入力する必要があります。しかし、タイムズ・ニューワー・ローマンの場合、5833文字で15ページ分を埋めることが可能。これは13%も文字数を節約できるということになります。



海外メディアのThe Vergeによると、タイムズ・ニューワー・ローマンはタイムズ・ニュー・ローマンを改修したものではなく、フリーフォントの「Nimbus Roman No9 L」のデザインを一部修正したものだそうです。実際にどのように修正したかといえば、「フォントの高さを変えずに幅を少しだけ広くしただけ」とのことなので、その違いに気づくのは難しいレベルです。

例えば、「A4原稿10枚分のレポートを提出する」といった課題などでその真価を発揮しそうなタイムズ・ニューワー・ローマンですが、「印刷して提出」ではなく「データのまま提出」といった場合、提出先のPCにタイムズ・ニューワー・ローマンがインストールされているか、PDF形式でデータを提出する必要が出てくるので注意が必要です。

なお、タイムズ・ニューワー・ローマンはフリーソフトウェアライセンスのGPL v2準拠で配布されており、無料で以下からダウンロードできます。

Times Newer Roman

https://timesnewerroman.com/