Image: Bloomicon/Shutterstock.com

マップ機能、便利ですよね。

方向音痴の私はこれなしでは知らない土地へ行くのが怖いくらい…。ですがその便利さの裏には怖さも潜んでいるようです。自分がどこにいるのかという位置情報もまた個人情報のひとつ。テック企業に自分の居場所をいちいち報告されているなんて、心穏やかにしてはいられませんが、道に迷うのもこまりもの...米ギズモードのDavid Nieldがアプリレベルで位置情報のトラッキングをブロックする方法を推奨しています。アプリも端末もちゃんと理解して賢く使いたいですね。

知ってました?

Google(グーグル)はユーザーの位置情報をわたしたちが知らないうちに「バックグラウンドで」トラッキングしているんですよ。モバイル端末やアプリがユーザーの位置情報をいつどのようにトラッキングしているのかを知ることがとても複雑なことは以前にもお伝えしました。位置情報の収集を完全にとめることがかなり大変なことも。そこで端末における基本的な位置情報トラッキングの仕組みについて知っておきたいことと、トラッキングを無効にするさまざまな方法についてご説明します。これで無駄に自分の位置情報をさらけ出さずにすみます。

昨今、ユーザーがいる周辺地域の天気を表示したり、現在地近くのレストランを教えたりするサービス、さかんに展開されていますよね。これらすべては位置情報を使ったものです。そんなサービスを展開するために、アプリやOSはユーザーの位置情報を把握することに躍起になっています。位置情報を知られたくなかったら、こういったサービスの便利さを犠牲にしなくてはなりません。位置情報をオフにしてしまったら、まず現在地すら知ることができなくなってしまいます。位置情報データを差し出すことで、便利さを手にいれているというわけなんですね。便利さをとるか、プライバシーをとるか。残念ながら両方をとることはできません。でもその仕組みを知ることで、位置情報を一時的にオフにしたり、一部だけオフにしたりできるんです。

端末による位置情報トラッキング

アプリやGoogleなどのテック企業に自分の位置情報を絶対に送らないよう端末を設定したいなら、端末レベルでマスターの位置情報設定をねこそぎオフにする必要があります。端末が自分のいる場所をまったく検出できないようにするのです。通常、端末はGPS(測位)衛星、携帯の基地局、公共のWIFIネットワークなどと通信することにより、位置情報を確認しています。

まず、Androidでは「設定」からセキュリティと位置情報の項目をタップし、位置情報を開き、位置情報の使用に関するスイッチをオフにします。iPhoneを使用している場合は、設定を開き、プライバシーと位置情報サービスをタップして位置情報サービスをオフにします。端末の位置情報の項目はグレーで表示されるようになります。

Image: Gizmodo US

ただし、これをオフにすると、地図上で自分の現在地を知ることができなくなります。また現在地近くのショップなどを探すこともできなくなります。端末を失くした時にも見つけることができなくなります。Googleがデータを匿名で取得してGoogle Mapに送り、道の混み具合を知ることなどに使用することもできなくなります。 AndroidとiOSのいずれもメニュー画面で位置情報が使用されているかどうかを確認するマークが表示されて、それを知ることができます。

たとえ位置情報をオフにしても、緊急通話サービスではAndroidとiOSのいずれの場合にも、ユーザーの現在地が強制的に共有されます。ユーザーが滞在する国で緊急位置情報共有をオンにしてネットワークに接続すると、緊急通話に応答する人にはユーザーの位置情報が送信されます。ただしこれはユーザーにも必要な大切な機能なので例外と言ってもよいでしょう。

アプリによる位置情報トラッキング

端末で位置情報トラッキングを有効にすると、 GoogleとAppleにその情報を差し出すことになります。 でも自分の位置情報と引き換えに、さまざまな便利なサービスが使用できるようになるんです。ただし、これを有効にしていても、アプリの位置情報の使用はアプリごとにブロックすることができるんですよ。

Image: Gizmodo US

Androidでは、セキュリティと位置情報の項目に進み、位置情報からアプリレベルの許可をタップして端末にインストールされているアプリを表示します。位置情報を差し出したくないアプリのそれぞれの切り替えスイッチをオフにします。たとえばAirbnbの位置情報は使用したいけど、Facebookはオフにするなど、個別での設定が可能です。ただし、これにより位置情報が必要なサービスが使用できなくなる可能性がありますので要注意です。

iOSの設定では、位置情報の項目で位置情報を使用しているサービスを確認することができます。 iOSの設定はAndroidより細かくなっています。アプリの位置情報は「常に許可」「使用中のみ」 「許可しない」の三段階のいずれかに設定できます。「許可しない」を選択すると、トラッキングを完全に遮断できます。「使用中のみ」を選択するとアプリを使用していないときのバックグラウンドでのトラッキングのみを遮断できます。この設定ではアプリが実行されている間のみ位置情報が保存されるというわけ。

最近のAP(アソシエ―テッド・プレス)通信社の報告にあるように情報を差し出すかどうかのユーザーの意思にかかわらず、位置情報を勝手に抜きとられているこの状況を打開するためにも、少しでもアプリの位置情報取得をブロックするようにしましょう。それぞれのアプリではプライバシーポリシーも異なります。

Image: Gizmodo US

ただし、一部のアプリではその設定を見つけるのに一苦労するものがあります。たとえばFacebookアプリの位置情報をブロックしたとしても、Facebook自体はブラウザからのログインにより、ウェブフォームにアクセスするIPアドレスからユーザーの位置情報を知ることができます。 また友達があなたを画像にタグづけしたとき、Instagram(インスタグラム)の画像にタグづけしたときにも位置情報はFacbookと共有されます。(訳注 : Instagramは2012年にFacebookに買収されています)

Google(およびApple)による位置情報トラッキング

たとえすべてのアプリで位置情報のトラッキングをオフにしたとしても、端末のマスター位置情報がオンになっていれば、iOSを使っている人はApple、Androidを使っている人はGoogleは、ユーザーの位置情報を収集できるのです。特にGoogleはAppleよりも位置情報の収集については貪欲です。またGoogle各種製品にまたがり位置情報を共有するやりかたも、より姑息になってきています。

これはカリフォルニア大学バークレーの研究者K. Shankariのブログでも指摘されています。そもそも、この指摘によりAPが調査したという経緯もあるのです。 一部のAndroidユーザーはこの問題にうすうす気づいていました。(MapsやGoogle Assistantなどの) Google Playサービスは端末で位置情報データがオンになっていた場合にはアプリレベルでオフにしても位置情報データを共有していたのです。

Image: Gizmodo US

GoogleはiOSでもGoogleアプリの力を借り、同様に位置情報を共有しています。みなさんも位置情報の記録を確認するメッセージ、たびたび目にしたことがあるのではないでしょうか。少なくともiOSでは、端末の位置情報サービス自体をオフにすることなく、Google アプリの位置情報アクセスを拒否することができます。ただ、Android端末においては、今のところ位置情報を共有するかしないか、二択しかないような設定になっているようです。

これらはすべてGoogleのプライバシーポリシーに記載されている事項で、このポリシーはGoogle MapsやAndroidを含め、すべてのGoogle関連の製品やサービスに当てはまります。「収集するデータの種類は端末やアカウントの設定によって異なります」とGoogleは言っていますが...。設定といってもさまざまな設定があるし、位置情報のトラッキングはほんの一部しかユーザーがコントロールできないようになっているのです。

Image: Gizmodo US

Appleのプライバシーポリシーでも、iOSの位置情報サービスのデータはユーザーが行ったことのある場所を特定したり、Apple News やApp Storeで位置情報を利用した広告を表示したり、位置情報を基にしたおススメを表示する(iOS 12でのSiriのおすすめ機能)のに使用するとしています。

Googleではアカウント情報を複数の端末で共有しているため、Appleはその情報を保存しないとは謳ってはいるものの、この情報は同じiCloudアカウントに接続されている他の端末でも共有されています。Appleはこのデータを匿名化し、他のユーザーのデータとともに集積した状態で収集しているとしています。

Image: Gizmodo US

Facebookの使用や公共のWIFI接続と同様、サービスを提供する企業がどれだけ信頼できるものか、それはユーザー自身で判断するしかありません。知らない場所へ行くときの道順を知ることができるようになったり、出張先の天気を調べたり、新しくできたレストランについての情報を手にいれたり、といった便利なサービスを使用することと引き換えにGoogleやiPhoneに居場所を知られても、あなたが納得できるかどうか、なのです。

アプリが端末の居場所をつきとめるのがいやなら、アプリ単位で許可をオフにしたほうがよいでしょう。GoogleやAppleがモバイル端末から位置情報を抜き取ることに耐えられないなら、端末レベルで位置情報機能のスイッチをオフにしてしまうしかないようです。スイッチオフすら信頼できないあなたは、今からでも位置情報を一切使用しないガラケーに乗り換えることを考えた方がよさそうです。