提供:週刊実話

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 9月20日投開票の自民党総裁選で、トンデモないことがSNSに投稿された。党所属の岡田裕二神戸市議が11日、自身のフェイスブックに、安倍首相陣営からの働きかけを拒否して石破茂元幹事長を支援すると表明したのだ。

 岡田市議は投稿で、
《もともと私は2012年の総裁選では安倍選対で闘った経緯もあり、今回の総裁選も安倍総理を応援していました。しかし、官邸の幹部でもある、とある国会議員から、露骨な恫喝、脅迫を私たち地方議員が受けており、もはや地方議員の人格否定ともいえる状態になったため、私たち神戸市議、兵庫県議有志は、石破茂候補を応援する決意を固めました。》
 とつづり、安倍首相陣営から相当な追い込みがあったことを告白した。

 この投稿には励ましのコメントがあり、中には「パワハラで訴えましょう」というものもあった。岡田市議はコメントに「世論に訴える」と返している。

 この件は朝日新聞でも記事になり、岡田市議は取材に対して「昔の自民党はこんなに締め付けなかった」と語ったという。

 総裁選に関して、安倍首相陣営は石破氏に付く国会議員を選挙後に干すとウワサされていた。それをニオわせるかのように麻生財務相は「負けた派閥は、冷遇を覚悟せよ」と発言したと報道されている。また、野田聖子総務相は推薦人が集まらないように締め上げたともいわれている。岸田政調会長はこれに肝を冷やして出馬を取りやめ、安倍首相の3選を支持したというもっぱらのウワサだ。

 理由は、第一次安倍内閣のときに参議院選挙で大敗した安倍首相に石破氏が退陣を迫ったこと。6年前の総裁選で安倍首相は勝利したものの、党員票では165票対87票と倍近い大差をつけられたことが安倍首相のプライドを傷つけたこと。そして森友問題や加計問題で安倍首相に対して「説明責任を全うしていない」と批判をしてきたことが、安倍首相陣営を激怒させたらしい。

 すでに議員票では自民党内の7割以上を押さえ、圧倒的といわれている安倍首相陣営は「6年前に石破茂元幹事長が取った得票率は超えたい」と述べ、55%以上の得票率を目指す考えを示した。しかし、それは地方議員への強烈な締め付けであることが、図らずも証明されてしまった格好だ。

 今後はさらに反発する議員が出てきそうだが…。