コスタリカを3-0で蹴散らした森保ジャパン。記念すべき初陣を完勝で飾ることができた。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 9月11日に大阪・吹田スタジアムで行なわれた日本対コスタリカの一戦は、3-0のスコアで日本が完勝を収めた。16分に相手のオウンゴールで先制すると、66分には南野拓実、さらにアディショナルタイムの90+3分には伊東純也がそれぞれ代表初ゴールを決め、森保ジャパンは記念すべき“初陣”を勝利で飾ることができた。
 
 理想的な形で新体制はスタートを切ったなかで、アピールに成功したのは誰だったか。森保一監督は3-4-2-1を得意のシステムとするが、本稿ではコスタリカ戦で採用された4-4-2をベースに、メンバー入りした22選手を対象に、各ポジションの序列を考察する。
 
【GK】
◎東口順昭/〇権田修一/△シュミット・ダニエル
 
 まずGKは、コスタリカ戦で先発に抜擢された東口が期待どおりのパフォーマンスで勝利に貢献。大きなミスもなく、安定したセービングでクリーンシートを達成した以上、指揮官の印象は良かったはず。権田とシュミットは出場がなかっただけに横一線だが、代表での経験を考慮して、前者を二番手とした。
 
【CB】
◎槙野智章/〇三浦弦太/△植田直通/△冨安健洋
 
 吉田麻也や昌子源を欠くなかで、槙野はDFリーダーとして最終ラインを統率。果敢なシュートブロックも見せるなど、経験者らしい落ち着き払ったプレーを披露。コンビを組んだ三浦は空中戦で強さを発揮するなど持ち味を存分に発揮し、最後まで集中したディフェンスを見せてはいたが、槙野の立ち位置を脅かすほどのインパクトは放てなかった。ともに欧州組の植田、冨安にはチャンスが訪れず、今回は悔しい結果に終わった。
 
【SB】
右=◎室屋成/〇守田英正
左=◎佐々木翔/〇車屋紳太郎
 
 室屋は中盤との連係がスムーズで、機を見たオーバーラップも見せた。守備も粘り強く、及第点の出来。途中出場の守田は本職のボランチではなかったとはいえ、与えられたタスクをソツなくこなしてみせた。レギュラーを奪うほどではなかったが、右SBとして十分に計算できる働きぶりだった。
 
 佐々木は、CKのチャンスに相手のオウンゴールを誘う強烈なヘディングシュートをお見舞い。簡単に相手にかわされるなど守備面は盤石ではなかったとはいえ、決定的な仕事に絡んだだけに、レギュラー確保に向けて確かな一歩を踏み出したと言える。78分からピッチに立った車屋は攻守のバランスを上手く取っていたが、プレータイムは限られていたとはいえ、佐々木を上回るプレーは見せることができなかった。

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【ボランチ】
◎青山敏弘/〇遠藤航/△三竿健斗
 
 キャプテンマークを託された青山は、森保監督がチームに求める「戦う」姿勢を随所に発揮。チームの軸として抜群の存在感を示し、現状ではボランチの一番手として異論はないだろう。遠藤も最後までファイティングスピリットを体現したうえに、南野のゴールをアシストと目に見える結果を残した。ただ、一方で何度か“緩い”守備が目についただけに、ボール奪取には定評のある三竿との差はそこまで開きはないと見る。
 
【サイドハーフ(トップ下)】
◎中島翔哉/◎堂安律/〇伊東純也/△天野純/△伊藤達哉
 
 タレント豊富で激戦区の2列目では、ロシア・ワールドカップのメンバーにも選ばれてもおかしくなかった中島が、序盤から持ち前のテクニックで敵を翻弄。攻撃のキーマンとして改めてその実力を証明し、今回は招集外だった乾貴士の不在を感じさせない活躍ぶりだった。堂安は、これが代表デビュー戦とは思えないほど、堂々としたプレーで好機を創出。決定力に課題を残したとはいえ、アタッカーとして先発を勝ち取れるだけのパフォーマンスは見せていた。
 
 このふたりに負けまいと、短い出場時間の中でもゴールという結果を出した伊東も楽しみな存在。サイドからのスピード感溢れる縦への突破はチーム屈指だけに、ジョーカーとして手元に置いておきたいプレーヤーだ。
 
 中島との交代で途中出場した天野は、トップ下でプレー。CKやFKを任されたほか、精力的なフリーランニングで前線を活性化。攻撃的MFとしては、他の3人と比べてアピールポイントは少なかったかもしれないが、サイドでもボランチでも起用できる汎用性は戦術の幅を広げてくれる。クラブでも良い状態をキープできていれば、今後も代表入りのチャンスはあるだろう。攻撃陣で唯一、出場の機会を得られなかった伊藤は判断材料がなく、三番手の評価は致し方なし。次回に期待したい。
 
【2トップ】
◎南野拓実/〇小林悠/△浅野拓磨
 
 確実なポストプレーで周囲を生かし、味方のシュートチャンスをお膳立てした小林は、高い位置でのプレスも献身的と、攻守両面で頼りになった。ただし、FWとして肝心の結果を出せずに途中交代。逆に何度もフィニッシュに顔を出し、実際にゴールも決めてみせた南野が序列では上にいるはず。オーストリアで研鑽を積むこの23歳のストライカーに関しては、周囲への積極的な声掛けなど、攻撃の“牽引車”としての振る舞いも好印象だった。
 
 この日、最初の交代カードとして投入された浅野は、積極果敢に相手の背後を狙い続け、シュート1本を放ったが、南野や小林ほどの成果は提示できず。ただ、ポテンシャルは間違いないだけに、さらなる奮起を楽しみに待ちたい。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)