【コラム】新10番・中島翔哉の輝きが予感させた森保ジャパンの可能性
そこで今後、2人が1つのポジションを争うのか、中島がトップ下の位置に動いて共存関係になるのかはまだ分からない。森保監督は今回トライしなかった3−4−2−1というシステムも持っているため、中島と乾が2シャドウで並ぶ形も考えられる。ドリブルとゴールという研ぎ澄まされた武器を持つ小柄な2人が技術を駆使し、屈強で大柄な外国人DFをキリキリ舞いする攻撃パターンこそ、今の日本サッカー界が追い求める「ジャパンズ・ウェイ」なのかもしれない。そこに香川真司(ドルトムント)、原口元気(ハノーファー)ら年長者、あるいは今回ともに戦った南野や堂安ら若い世代がうまく融合して連携を深めていけば、これまでになかった創造性ある攻めが確立できるかもしれない。そんな予感をコスタリカ戦の中島翔哉は大いに感じさせてくれたのだ。
文=元川悦子