ボーイズラブ風な展開で前クールの話題をさらった「おっさんずラブ」にあやかろうということか、今クールにもまたBLドラマかね。丸木戸マキ原作の小説をドラマ化したものだが、こちらはBL風どころか、がっつりBLで、かなり過激な内容である。「おっさんずラブ」でBLにハマった人で、もっとBLの世界を知りたいという人にはおススメだ。

大学生の久住春彦(猪塚健太)は自転車で小説家・木島理生(竹財輝之助)にぶつかり、腕を骨折させてしまう。お金のない春彦だが、「ちゃんと働いて治療費も払いますから」と詫びたところ、久住から「僕が読むものを原稿用紙に書き取って欲しい」と、口述筆記を提案される。

その口から出てくるのは、エロティックだったり、卑猥だったりの聞きなれない言葉ばかりで、漢検1級を持っている春彦も書けない漢字ばかりだ。木島は官能小説家で、春彦は筆記の参考にとこれまでの木島の作品を読み、木島の甘い声で語られる官能の世界に入り込んでいく。

深夜番組はこうでなくちゃ!

木島を演じる竹財は「仮面ライダー剣」でデビューしたライダー出身俳優である。TBSが昼ドラ「愛の劇場」をやっていた頃、2007年放送の「砂時計」でヒロインの相手役を演じていた。竹野内豊似の風貌で、ルックスはいいのにどうしてブレイクしないのかと思っていたが、BLドラマで花開くとは。

この物語は、純朴な大学生が木島に惹かれるところがミソなので、木島に魅力がなくては視聴者も納得しない。その点、竹財はセクシーさといい、闇のある謎めいた雰囲気といいぴったりだ。よくぞキャスティングしてくださった、という感じ。

春彦役の猪塚も「トミカヒーロー レスキューフォース」(テレビ東京系)に主演していて、こちらも戦隊ヒーロー出身だった。てっきり20代前半かと思ったら、31歳とは驚き。それでこの初々しさとは、なかなかの役者だ。

わけあり担当編集者・城戸士郎役の吉田宗洋も舞台中心の俳優さんのようだが、これからいろんなドラマに起用されるに違いない。

深夜のドラマはこのドラマのように、企画もキャスティングも攻めて欲しい。これが成功すれば、2匹目、3匹目のどじょうを狙ったBLドラマがどんどん作られ、ブームになる予感がする。(水曜深夜1時25分〜)

くろうさぎ