2アシストを記録したU-21日本代表FW前田大然(松本)

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[8.27 アジア大会準々決勝 U-21日本2-1サウジアラビア ボゴール]

 自らにゴールはなかった。だが、後半38分まで最前線に入って自慢のスピードを生かして攻守に貢献したU-21日本代表FW前田大然(松本)は、2アシストを記録して2-1の勝利に貢献。「自分としてはゴールが欲しかったけど、勝つことが一番」と準々決勝突破に素直に喜びを表した。

 この日記録した2アシストは、ともにFW岩崎悠人(京都)のゴールをお膳立てしたものだった。まずは前半31分、カウンターを発動させると、左サイドからDF杉岡大暉(湘南)がゴール前に送ったボールに反応。相手選手との競り合いからボールがこぼれてくると、「自分のところにうまくこぼれてきて、悠人が見えたので落とすだけだった」と丁寧におとし、岩崎の先制点をアシストした。

 狙いどおりの落としとなったが、前田には一つの疑問があったようだ。「あれって、狙ったんですかね?(笑)」と。後方から走り込んだ岩崎は右足ダイレクトで合わせたコントロールシュートを沈めた。あまりにも鮮やかな一撃に浮かんだ疑問だったようだが、岩崎は正直に答える。「あれ、実はファーを狙ったんです…。ちょっと狙いと違いました」と苦笑したように、ニアに飛んだシュートは狙いとは違うものだった。

 しかし、1点は1点。前田も「狙ったのか分からないけど(笑)、入って良かった」と仲間のゴールを称えた。さらに後半28分には、右サイドのMF遠藤渓太(横浜FM)からサイドチェンジを受けると、「渓太から良いボールが来たので、あとは仕掛けるだけだった」と一気の加速で相手選手を置き去りにし、「中が見えたので落ち着いて出せた」と丁寧にゴール前に送って岩崎の決勝点を演出した。

 1トップで起用されている以上、ゴールという結果を残したいのは当然で、2アシストにも満足しない。「自分としてはゴールが欲しかった」と悔しさを滲ませつつも、「でも勝てたことで次のチャンスがある。次こそは決めたい」と準決勝での爆発を誓う。

(取材・文 折戸岳彦)